「皆さんは我々に荷物をまとめてここから離れることを期待しているのだろうが、このチームにそのつもりはないよ」とナゲッツ指揮官
ロサンゼルス・レイカーズとデンバー・ナゲッツによるウェスタン・カンファレンス・ファイナルは、9月23日(現地時間22日、日付は以下同)に行なわれた第3戦をナゲッツが114-106で制し、ここまでレイカーズの2勝1敗。
この試合ではジャマール・マレーがチームトップの28得点に8リバウンド2スティール、さらにはプレーオフ自己最高の12アシストをマーク。オールスターセンターのニコラ・ヨキッチも22得点10リバウンド5アシストとこちらも大活躍。さらにはジェレミー・グラントがプレーオフベストの26得点、モンテ・モリスが14得点、マイケル・ポーターJr.が9得点6リバウンド2スティールと続いた。
第2戦をアンソニー・デイビスのブザービーターによって惜敗したナゲッツは、この試合を落としていれば3連敗と後がなくなっていただけに、価値ある勝利となったことは間違いない。
「皆さんは我々に荷物をまとめてここから離れることを期待しているのだろうが、このチームにそのつもりはないよ。我々はバブル(第二幕の開催地)でプレーするのが大好きでね」。
マイケル・マローンHC(ヘッドコーチ)は試合後にそう語り、「このチームにはニコラとジャマールという、2人のスーパースターがいるんだ」と誇らしげに語っていた。
ヨキッチはレイカーズが誇る大柄かつ屈強なビッグマンたちを相手に意表を突くワンフットジャンパーを巧みに繰り出すなど自ら得点するだけでなく、持ち前のパスセンスを駆使してチームメートたちの得点機会も演出。
マレーはヨキッチとの2メンゲームに加え、今年のプレーオフでは勝負どころで存在感を増している。ここまで試合時間残り5分で5点差以内というクラッチシチュエーションで、3ポイント成功率72.7パーセント(8/11)と、驚異的な数字を残している。
『ESPN Stats & Info』によると、10本以上放った選手として、1シーズンのプレーオフでは史上最高の成功率だという。
「俺たちは今、1勝2敗にすべきだと感じていた。それが正直な思いだ。今は第4戦に向けて突き進むだけさ」と語ったマレーに対して、ヨキッチは「彼はビッグショットを何本も沈めてくれた。僕は本当に、彼がスーパースターなんだと信じてる」と相棒を称えていた。
なお、レイカーズとの第3戦でマレー(23歳)とヨキッチ(25歳)はいずれも20得点以上をマーク。25歳以下のデュオはプレーオフ31試合を共にプレーしてきたのだが、同試合で両選手が20得点以上を奪ったのはすでに17試合目。
『StatMuse』によると、同一チームに所属する25歳以下のデュオがプレーオフの試合で共に20得点以上を挙げた試合数で、マレーとヨキッチはすでに歴代2位という好位置にいるという。ナゲッツのデュオを唯一上回るのは、オクラホマシティ・サンダーでダイナミックデュオを形成したケビン・デュラント(現ブルックリン・ネッツ)、ラッセル・ウェストブルック(現ヒューストン・ロケッツ)が残した44試合のみ。
「たぶん、相手(レイカーズ)は僕らのことを20、30点差で倒せるだろうし、ラストショットで下すこともできる。でも僕らは黙ってることなんてできないね。そこにはチームとしての努力があったのさ」と語ったヨキッチと、スコアラーとして開花したマレーを中心に、ナゲッツは25日に行なわれるシリーズ第4戦で2勝2敗のタイへと持ち込むことができるか、注目したいところだ。