「俺の個人的なことだが、まだ任務は終わっちゃいない」と切り出したキング
9月27日(現地時間26日、日付は以下同)。ロサンゼルス・レイカーズはデンバー・ナゲッツを117-107で下し、ウェスタン・カンファレンス・ファイナルを4勝1敗で突破。2010年以来初のNBAファイナル進出を決めた。
「俺の個人的なことだが、まだ任務は終わっちゃいない」と切り出したレブロン・ジェームズは、いずれもゲームハイとなる38得点16リバウンド10アシストの大暴れ。プレーオフ通算27度目のトリプルダブルで勝利の立て役者となった。
「レイカーズというフランチャイズのことを考えると、俺はこの組織の一部となってチャンピオンシップを競い合う場所までたどり着くことができてものすごく誇りに思ってる。今年のウェスタン・カンファレンスを代表してチャンピオンシップに臨めるんだ。俺はそのためにここへやって来たのさ」。
レブロン自身はここ10年で9度目のファイナル進出となり、通算10度目の出場はNBA史上4人目の快挙。レブロン個人よりも多くファイナルへ出場しているのはレイカーズ(32度)、ボストン・セルティックス(21度)、ゴールデンステイト・ウォリアーズ(11度)の3チームのみということからも、この男がどれだけプレーオフを勝ち抜いてきたかが分かる。
そして今季のレイカーズには、20年以上に渡ってこのフランチャイズに全てを捧げてきたコービー・ブライアント(元レイカーズ)へチャンピオンシップを捧げるという重要な任務がある。今年1月末にヘリコプター墜落事故によって帰らぬ人となったことで、レイカーズはレブロンを中心に団結し、コービーへ6つ目のチャンピオンリングをもたらすべく、最後の大舞台へ臨むこととなる。
レイカーズで5度の優勝を飾ったコービーについて、レブロンはこう語っていた。
「パープル&ゴールドのユニフォームに袖を通せば、どんな時であろうと彼のレガシーについて思うはずだ。彼が20年以上に渡ってこのフランチャイズでどれだけのことをやってきたかをね。それにコート内外でやってきたこと、チームメートたちへ要求してきたこと、彼自身に課してきたこと。俺たちにはその中にいくつか共通点があるんだ」。
レイカーズが頂上決戦で競い合うのは、イースタン・カンファレンス・ファイナルで戦っているボストン・セルティックスとマイアミ・ヒートの勝者。現在シリーズは3勝2敗でヒートが王手をかけており、28日の第6戦で決着がつけば10月1日、第7戦までもつれこめば3日に幕を開けることとなる。
ヒートが相手であれば、レブロンにとっては2010年から14年まで在籍した古巣との対決となる。セルティックスが勝ち上がってきた場合は、リーグきっての名門同士による激突であり、10年のファイナルのリマッチとなるだけに、いずれもドラマティックなシリーズと言っていい。
キャリア17シーズン目の35歳ながら、依然として絶大な影響力を誇る“キング”レブロンが自身4度目の優勝を飾ることができるか。今後も大きな注目を浴びることは間違いなさそうだ。