「あの瞬間、コートの中央にいたから起こったのかもね。競争者だからこそ、あんな表情になったのさ」とヒーロー
10月5日(現地時間4日、日付は以下同)に行なわれたロサンゼルス・レイカーズとのNBAファイナル第3戦。マイアミ・ヒートはなんとかリードを保ち、115-104でシリーズ初勝利を手にした。
この試合は闘将ジミー・バトラーが圧巻のトリプルダブル(40得点11リバウンド13アシスト)に2スティール2ブロックと大暴れ。スラッシャー、プレーメイカー、ディフェンダーと大車輪の活躍で勝利へと導いたのだが、第4クォーターでルーキーが見せた活躍も見事だった。
レイカーズの追い上げとなった最終クォーターに、ヒートはバトラーが10得点5アシストでけん引したのだが、ゴラン・ドラギッチに代わって先発出場しているタイラー・ヒーローも8得点をマークして勝利に大きく貢献。
3点差まで詰め寄られた残り7分3秒にバトラーのアシストから躊躇なく3ポイントを放り込み、残り5分19秒にはレイアップを決めてリードを6点へと広げる貴重な追加点。
そして残り58.6秒にはラジョン・ロンドのファウルを誘ってレイアップをねじ込み、見事な3ポイントプレーでレイカーズにとどめを刺した。すると数秒間に渡って左の口角を上げて「どうだ!」と言わんばかりの“ドヤ顔”を決めたのである。
Tyler Christopher Herro pic.twitter.com/NfU3Vp8RGb
— Miami HEAT (@MiamiHEAT) October 5, 2020
強心臓の20歳はこの試合で計17得点に3リバウンド2アシスト1スティールを記録したのだが、ヒートでリポーターを務めるウィル・マンソーによると、試合終盤に見せた“ドヤ顔”について意外な答えが返ってきたという。
「あの時はただそうしただけ。これまで、僕の人生においてもあんな表情はしたことがなかったんだ。あの瞬間、コートの中央にいたから起こったのかもね。競争者だからこそ、あんな表情になったのさ」。
ヒーローは6日のチーム練習後、第3戦の勝利についてこう振り返っていた。
「たぶんプレーオフの中で最も大きな勝利だったと思う。もちろん、僕らはプレーオフでいくつかビッグゲームを戦ってきたけど、昨夜は間違いなく勝利が必要な試合だったから。0勝3敗になるのと、1勝2敗じゃ大きく変わってくるからね。昨夜は僕らにとってマストウィンゲームだったということ。でもゲームはまだまだあるんだ。(優勝するためには)あと3つ勝つことが求められている。だからこれからいくつかアジャストして、第4戦に備えるよ」。
7日に行なわれるシリーズ第4戦は、ヒートにとっては2勝2敗にする最大のチャンス。もし負けてしまえばレイカーズが優勝に王手をかけるだけに、両チームにとって重要な一戦となることは間違いない。