2020.11.15
「俺はコーチにしょっちゅう言ってるんだ。『準備はできてる』ってね。最高の舞台で、俺に必要とされることならどんなことだろうとできるとね」。
10月5日(現地時間4日、日付は以下同)に行なわれたNBAファイナル第3戦。マイアミ・ヒートのジミー・バトラーは、ロサンゼルス・レイカーズの追い上げに遭う中で得点、リバウンド、プレーメイク、ディフェンスと獅子奮迅の働きを見せ、115-104でチームにシリーズ初勝利をもたらした。
この日約45分コートに立ったバトラーが積み上げた数字は40得点11リバウンド13アシスト2スティール2ブロック。ファイナルという頂上決戦で40得点超えのトリプルダブルは史上3人目の快挙で、『Synergy Basketball』によると、バトラーは115得点のうち77得点に絡んでいたという。
「トリプルダブルをしたかどうかは関係ない。俺たちは勝利したんだ」と振り返った闘将だが、ヒートはこの日もバム・アデバヨ、ゴラン・ドラギッチをケガで欠き、ベストメンバーとは言えない布陣。だがバトラーはファウルをもらってフリースローでつなぎ、ディフェンス面でも絶妙なポジショニングからアンソニー・デイビスのテイクチャージを誘発するなど攻防両面で貴重な働きを見せた。
ヒートではバトラーのほか、タイラー・ヒーローが17得点、ケリー・オリニクが17得点7リバウンド2スティール、ダンカン・ロビンソンが13得点5リバウンド、ジェイ・クラウダーが12得点8リバウンドを奪取。
「彼はいつだって頼れる男なんだ。得点だけじゃない。彼は貴重なリバウンドをもぎ取るし、テイクチャージだって奪う。必要とされることなら何だってやるんだ」とクラウダーもバトラーの働きに舌を巻く。
レイカーズのレブロン・ジェームズにはこれまでプレーオフで何度も敗れてきたが、この日は得点、リバウンド、アシストと主要スタッツで上回っており、バトラーにとってはキャリアベストゲームと言っても過言ではない。
「ここは最高のやり合いの場だということ。レブロンは俺のベストを何度も引き出してくれた。彼のことをリスペクトしているよ。でも今は違う。俺の周りにはこれまでとは異なるグループがついてるのさ」とバトラーは自信をのぞかせる。
これにはエリック・スポールストラHC(ヘッドコーチ)も「ジミー・バトラーについて、これ以上言うことがあるかい? これぞ彼が欲していたことであり、我々が求めていたことでもある。ジミーという男について、分析することも言葉で言い表すのも本当に難しいこと。彼は最高級の、エリートな闘争心の持ち主なのさ」と称えていた。
7日の第4戦に向けて、バトラーは「俺たちは勝ちにいく。やり合ってみせるさ。そしてこのシリーズを2勝2敗のタイに戻してみせる」と口にした。驚異的な粘りを見せるイースタン・カンファレンス覇者が、虎視眈々とフランチャイズ史上4度目の優勝を狙っている。
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