2020.10.05

【NBAファイナル】ジミー・バトラーがファイナルの舞台で歴史的トリプルダブル…レイカーズを下してヒートはシリーズを1勝2敗に

NBA史上3人目となる、ファイナルで40得点代のトリプルダブルをマークしたバトラー[写真]=Getty Images
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レイカーズに主導権を渡さなかったヒートが勝利

 10月5日(現地時間4日)、ロサンゼルス・レイカーズマイアミ・ヒートNBAファイナル第3戦が行われ、バム・アデバヨゴラン・ドラギッチを欠いたなかでヒートが115-104で勝利を収めた。

 試合開始直後こそレイカーズのレブロン・ジェームズのパスからドワイト・ハワードにアリウープダンクを決められたものの、ジミー・バトラーのダンク、マイヤーズ・レナードとジェイ・クラウダーの3ポイントシュートで得点を重ねていく。さらにディフェンスでレイカーズのターンオーバーを誘発させると主導権を掌握。加えてレイカーズはアンソニー・デイビスが早々に2つ目のファウルを犯してベンチに退き、同クォーターは無得点に終わった。

 しかし第2クォーターは、そのデイビスが3ポイントやラジョン・ロンドのパスからアリウープダンクをたたき込むなどして試合は拮抗した展開に。ヒートのバトラーはこの日果敢にオフェンスでチームをけん引し、前半だけで19得点を決めた。対してレイカーズは前半で14つのターンオーバーを犯し、さらにデイビスはファウルトラブルで約11分の出場にとどまるなど苦戦。スコアは58-54とヒートが4点リードでハーフタイムへ。

 迎えた後半はダンカン・ロビンソン、タイラー・ヒーローらの3ポイントが決まり、ヒートが一時14点のリードを獲得。しかしここでレイカーズも突き放されることなく、ケンテイビアス・コールドウェル・ポープの3ポイント、デイビスのフローター、レブロンのレイアップなどで点差を1ケタまで詰めていった。最終クォーターにはレブロンが自らの得点に加え、モリスの2連続3ポイントをアシストして同点に。さらにロンドがレイアップをねじ込みレイカーズは逆転に成功した。

レイアップやアシストなどで点差を詰め、反撃のチャンスをうかがっていたレブロン[写真]=Getty Images


 しかしここでヒートのバトラーが躍動していく。ドライブからのフローターですぐさま同点に戻すと、ケリー・オリニクとヒーローの3ポイントをアシスト。さらにポストプレーからジャンパー、フリースローを4本連続で決めると、最終クォーター残り1分13秒にレイアップを決め、追いつきたいレイカーズに対して9点リードを奪った。勢いそのままに、ヒートはヒーローがファウルから3点プレーを決め、最後はロビンソンが決定的な3ポイントを沈めて勝負を決めた。

 勝利したヒートはヒーローが17得点7リバウンド、オリニクが17得点3リバウンド2スティール、ロビンソンが13得点5リバウンド、クラウダーが12得点8リバウンドを記録。そしてバトラーはこの試合でフリースローを14本中12本沈めて、40得点11リバウンド13アシスト2スティール2ブロックをたたき出した。ヒート番記者であるアイラ・ウィンダーマン記者によれば、1969年のファイナル第7戦のジェリー・ウェスト(元レイカーズ)、2015年のファイナル第5戦のレブロン(当時クリーブランド・キャバリアーズ)に続いて、史上3人目となるNBAファイナルで40得点代のトリプルダブルを記録した選手となった。しかしバトラー本人は「トリプルダブルなんて気にしていない。勝ちたいだけで、実際に勝利を手にした」とコメントしている。

 敗れたレイカーズはレブロンが25得点10リバウンド8アシスト、モリスが19得点6リバウンド、カイル・クーズマが19得点3リバウンド、デイビスが15得点5リバウンドをマーク。チームは前半だけで14本、試合をとおして19本のターンオーバーを犯し、デイビスのみならずダニー・グリーンやクーズマもファウルトラブルに苦しんだ。指揮官であるフランク・ボーゲルHC(ヘッドコーチ)は、「グループとして、よりいい状態にならなければいけない」と振り返った。一方でレブロンは、「懸念材料を抱いているとは思わない。自分たちがもっといい状態で戦えることはわかっているよ」と、試合後にコメントした。

【試合結果】
マイアミ・ヒート 115-104 ロサンゼルス・レイカーズ

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