「この組織の一員になることができて、ここまでは最高さ」と語る
ロサンゼルス・レイカーズとマイアミ・ヒートによる今季のNBAファイナルは、第4戦を終えてレイカーズが3勝1敗で王手。10月10日(現地時間9日、日付は以下同)に行なわれる第5戦で、レイカーズは優勝を決めるべく、1つの決断を下した。
今年1月末にヘリコプター墜落事故により他界したコービー・ブライアント(元レイカーズ)が現役引退後にデザインを手がけた“ブラックマンバ”ジャージーを身にまとい、レイカーズは次戦に臨む。
プレーオフに入ってこのユニフォームを着用したレイカーズは、ここまで4戦無敗。ファイナル第2戦でも勝利しており、当初は第7戦を予定していたが、王手をかけたこと、第5戦がホームということで、一気に決着をつけようというわけだ。
一方、ヒートは1勝3敗で絶体絶命の窮地。第4戦でバム・アデバヨが3試合ぶりに復帰したものの、レブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビスを中心に試合を進めるレイカーズから終盤の競り合いでリードを奪えず惜敗。
マストウィンゲームとなった第5戦を前に、今季終了後に制限なしフリーエージェント(FA)となるジェイ・クラウダーがチームとの再契約を希望するコメントを発していた。
9日に地元メディア『Miami Herald』へ掲載された記事の中で、キャリア8年目の30歳は「互いに(交渉が)うまくいくといいね。僕らは勝てているから楽しむことができているんだ。(ファイナルの舞台で戦う)最後の2チームになっているからね。この組織の一員になることができて、ここまでは最高さ」と話している。
今季クラウダーはメンフィス・グリズリーズのスターターとして平均9.9得点6.2リバウンド2.8アシスト1.0スティールを残していたのだが、今年2月に成立した3チーム間のトレードでアンドレ・イグダーラ、ソロモン・ヒルと共にヒートへ移籍。
その後ヒートで3ポイントとディフェンスを持ち味とする“3&D”として台頭し、シーディングゲーム(順位決定戦)からスターターへと昇格。平均11.9得点5.4リバウンド1.8アシスト1.3スティールを記録。3ポイントはグリズリーズ在籍時(平均1.7本成功、成功率29.3パーセント)よりも大幅に数字を伸ばしており、平均2.9本、成功率44.5パーセントと高精度を誇る。
198センチ106キロと屈強な肉体を持つハードワーカーは、プレーオフに入ってもスターターの一角を務め、ここまで平均12.1得点5.8リバウンド1.9アシストをマーク。ファイナルでもチーム3位となる平均30.4分に出場し、11.0得点6.0リバウンド1.3アシストに3ポイント成功率40.0パーセントで2.5本を沈めている。
ヒートは来季終了後に超大物FAを獲得すべく、キャップスペースに空きを作ることが予想されているため、クラウダーと再契約する場合は1年契約あるいは2年契約で2年目をチームオプションにすると同メディアは予想。
ここまでチームにフィットしていることを考えれば、金額面でクラウダーとチーム側の希望に大きな開きがなければ、再契約することになりそうだ。