インディアナ・ペイサーズの2019-20シーズンは、レギュラーシーズンでイースタン・カンファレンス4位の45勝28敗を残すも、プレーオフでは天敵マイアミ・ヒートの前に4連敗を喫し、早々と姿を消した。
するとペイサーズのフロントは4シーズン指揮を執ったネイト・マクミランHC(ヘッドコーチ)を解雇。マクミランはアトランタ・ホークスのアシスタントコーチ(AC)を務めることに。
そこでマクミランの後任として、ペイサーズは10月21日(現地時間20日、日付は以下同)に新たな指揮官としてネイト・ビョークグレンを迎え入れた。
ここ10シーズンのうちプレーオフに9度出場中のペイサーズだが、5年連続でファーストラウンド敗退に終わっており、ビョークグレン新HCが1回戦の壁を突破できるかに注目が集まる。
ロースターにはビクター・オラディポ、マルコム・ブログドン、マイルズ・ターナー、ドマンタス・サボニス、TJ・ウォーレンといった実力者がいるのだが、オラディポは今季終了後に制限なしフリーエージェント(FA)となるため、今後の去就が不透明。
また、今季からサボニスの高額契約がスタートするため、ペイサーズの今季年俸総額はすでに1億2500万ドル(約128億7500万円)を超えており、キャップスペースに余裕がないというのが現状だ。
ペイサーズは11月19日のドラフトまでにTJ・マッコネルとの契約をバイアウトすれば、250万ドル(約2億5750万円)の削減が可能。昨季フィラデルフィア・セブンティシクサーズからペイサーズへ加入した28歳のポイントガードは、71試合(うち先発は3試合)に出場して平均18.7分6.5得点2.7リバウンド5.0アシストにターンオーバー1.4本と、堅実な働きを見せた。
3ポイント成功率は29.4パーセントに終わり、キャリア5シーズンの平均でも33.2パーセントで平均試投数も0.7本と少ない。だが185センチ86キロの小兵は昨季フィールドゴール成功率51.6パーセントを残しており、プレーメイカーとしては決して悪くない選手。
すると11月9日になって地元メディア『The Indy Star』のJ・マイケル記者がマッコネルの去就について「インディアナ・ペイサーズはTJ・マッコネルの350万ドル(約3億6050万円)という契約をバイアウトすることはないだろう。リーグの情報筋が伝えてくれた」と切り出し、こう続けていた。
「彼の持つプロフェッショナリズムとハッスル、姿勢といった要素は3ポイントの欠如、アンダーサイズではあるがペイサーズに一体感をもたらすからだ」。
ブログドンのバックアップにはマッコネルのほか、アーロン・ホリデーもいるのだが、プレーメイクの面ではマッコネルが一枚上手ということなのだろう。
ペイサーズは13人が今季も契約下にいるため、主力のトレードさえなければロースターが大幅に変わることはないはず。キャリア6年目を迎える28歳の奮起に期待したいところだ。