11月19日(現地時間18日、日付は以下同)に行なわれた「NBAドラフト2020」にて、指名権が絡んだトレードが複数合意に至った。なかでもフィラデルフィア・セブンティシクサーズはスターター級の2選手を放出する大きな動きに出た。
昨季終了後、シクサーズは指揮官にドック・リバース、バスケットボール運営部門代表にダリル・モーリーをチームに加え、エルトン・ブランドGM(ゼネラルマネージャー)は12月23日に幕を開ける新シーズンに向けて補強を断行。
シクサーズがドラフト当日に成立させたトレードは下記のとおり。
※チーム名は略称
<シクサーズ、サンダーの2チーム間>
■シクサーズ獲得
ダニー・グリーン
テレンス・ファーガソン
■サンダー獲得
アル・ホーフォード
20年ドラフト2巡目34位指名権(テオ・マレドン)
25年ドラフト1巡目指名権(条件付き)
ヴァシリー・ミチッチ(セルビア出身のガード)との交渉権
<マブス、シクサーズによる2チーム間>
■マブス獲得
ジョシュ・リチャードソン
20年ドラフト2巡目36位指名権(タイラー・ベイ)
■シクサーズ獲得
セス・カリー
このトレードで、シクサーズはリチャードソンとホーフォードを放出し、グリーン、ファーガソンにカリーというペリメーターの選手を獲得。ジョエル・エンビード、ベン・シモンズというオールスターデュオの周囲にシューターをそろえることに成功。
グリーンは昨季レイカーズでチャンピオンシップを勝ち取った主力の1人。3ポイントとディフェンスに定評がある“3&D”は、今季でキャリア12年目を迎えるベテラン。スパーズ(14年)、ラプターズ(19年)、レイカーズ(20年)と、3チームで優勝経験を持つだけに、プレーオフを勝ち上がるうえで貴重な存在となるだろう。
一方、昨年リバースHC(ヘッドコーチ)の愛娘キャリーと結婚したセスは、言わずと知れたステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)の弟で、ここ2シーズン連続で3ポイント成功率45パーセント以上を記録するリーグ有数のシューター。
キャリア6年目となった昨季はマブスで64試合(うち先発は25試合)に出場し、平均24.6分12.4得点2.3リバウンド1.9アシストをマーク。2月29日のマイアミ・ヒート戦では8本の3ポイント成功を含む37得点でいずれもキャリアハイを更新している。