2020.07.24

レイカーズ戦で“パーフェクトゲーム”を演じたセス・カリー「驚くことなんてない」

練習試合の初戦で大暴れを見せたカリー[写真]=Getty Images
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3ポイント6本成功を含むパーフェクトゲームでゲームハイの23得点と大暴れ

 7月24日(現地時間23日、日付は以下同)。バブルと称される開催地(フロリダ州オーランドのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート)で、4試合のスクリメージ(練習試合)が行われた。

 ビザ・アスレティック・センターでは、ミルウォーキー・バックス対サンアントニオ・スパーズ戦(113-92でバックスが勝利)に続いて、ダラス・マーベリックス対ロサンゼルス・レイカーズ戦が行われ、マブスが108-104でレイカーズを下した。

 ウェスタン・カンファレンス首位のレイカーズ(49勝14敗)はレブロン・ジェームズのチョークトスに始まり、今季リーグトップの平均10.6アシストを記録する“キング”がコースト・トゥ・コーストのダンクや絶妙なアシストを決めて会場を盛り上げる。

 この試合、レイカーズはジャベール・マギーが13得点、レブロンが12得点5アシスト、アンソニー・デイビスが12得点2スティールを挙げたほか、ベンチからクイン・クックの13得点に加え、ディオン・ウェイターズ(9得点3リバウンド)とJR・スミス(6得点2アシスト)がデビューを飾った。

カリーは今季、マブスで持ち前のオフェンス力を発揮している[写真]=Getty Images

 だがこの日の主役を務めたのはマブス(40勝27敗/ウェスト7位)が誇るシューター、セス・カリーだった。約15分の出番ながら、フィールドゴール8本(うち3ポイントは6本)、フリースロー1本を全て沈めるパーフェクトゲームでゲームハイの23得点をマーク。

「少なくとも1か月半か2か月はジムに行ってなかった。外のコートで何度かショットを打ってはいたけど、あとはちょっとボールに触ったくらい。(シューティングしなかった期間としては)これまでの人生で最も長い期間だったね」と語ったカリーだが、レイカーズ戦で美しいショットを連発していた。

 左45度からステップバック、右45度付近でボールを受け取ってフェイクでダニー・グリーン(レイカーズ)を跳ばせてサイドステップで沈めると、その後もファストブレイクからキャッチ&シュートでディープスリー、ペイントアタックしたルカ・ドンチッチのキックアウトから右コーナースリーを突き刺すと、今度はプルアップで右45度付近から計6本全ての長距離砲を放り込んだ。

「僕はただ、いいショットを決めただけ。いい感じだったから、これからもこの調子が続くといいね」と第二幕へ向けて自信満々のカリー

 カリーのパフォーマンスに、リック・カーライルHC(ヘッドコーチ)は「自粛期間において、彼は最も入念に取り組んできた選手の1人。中断前の時点でも、彼は絶好調だったんだ。彼が今日みたいにショットをたくさん決めたのはアクシデントなんかじゃないさ」と称賛。

 なお、この試合でマブスはカリーのほか、ドンチッチが14得点5リバウンド6アシスト、クリスタプス・ポルジンギスが8得点2リバウンド、ティム・ハーダウェイJr.が8得点を挙げたほか、ボバン・マリヤノビッチが17得点13リバウンド、ジャスティン・ジャクソンが13得点、マキシ・クリーバーが10得点をマーク。

 無観客試合ということで、ドンチッチは「いつもと違ったのは間違いないね。(選手たちの)いろんな会話が聞こえてきたから違和感はあった」と話すも、「僕らはバスケットボールをプレーするため、自分たちのベストを尽くすためにここへ来た。今日はオフェンス面でいいプレーができたと思う。このチームには数多くの得点オプションがあることもね」と手ごたえを掴んだようだ。

カリーのシュート力はマブスにおいて貴重なオプションとなっている[写真]=Getty Images

 キャリア6年目のカリーは、今季ここまで自己最高の3ポイント成功率45.3パーセントを残しており、成功数も平均2.3本と絶好調。この日のショットについても「どのショットもこれまでやってきたショットで、たぶん試合でも決めてきたものだったから、何も驚くことなんてないさ」とコメント。

 さらに「僕はただ、いいショットを決めただけ。チームメートたちがいいスクリーンをかけてくれたし、自分のことを見つけてくれたということ。いい感じだったから、これからもこの調子が続くといいね」と自信を見せていた。

 まだ練習試合の初戦を終えたばかりではあるものの、ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)を兄に持つセスは、第二幕で注目すべき選手として台頭する可能性を十分秘めていると言っていいだろう。

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