オールスターセンターのニコラ・ヨキッチ、スコアリングガードのジャマール・マレーを中心に、デンバー・ナゲッツは2シーズン連続でウェスタン・カンファレンス上位の戦績を残し、昨季は2009年以来となるカンファレンス・ファイナル進出を果たした。
オフシーズンにはアルゼンチン代表の司令塔ファクンド・カンパッソ、フォワードのジャマイカル・グリーン、ビッグマンのアイザイア・ハーテンスタイン、4チーム間のトレードでルーキーのRJ・ハンプトンを獲得。
その一方で、ジェレミー・グラントとメイソン・プラムリー(共に現デトロイト・ピストンズ)、トーリー・クレッグ(現ミルウォーキー・バックス)を失ったものの、ベテランフォワードのポール・ミルサップとは再契約を結び、昨季の第二幕をケガのため全休したウィル・バートンも戦列復帰してくる。
ロースターにはギャリー・ハリス、モンテ・モリス、マイケル・ポーターJr.といった選手もおり、ナゲッツは今季もリーグ有数の戦力を有していると言っていい。
ところが、ヨキッチはウェストの頂上決戦まで勝ち進んだものの、ナゲッツはリスペクトを得ていないと感じているという。12月4日(現地時間3日、日付は以下同)に行なわれた『Zoom』によるメディアセッションで、稀代の万能型ビッグマンはこう話している。
「今でさえ、多くの人たちはどうして(ロサンゼルス)クリッパーズが負けたのかと話している。ナゲッツがどのようにして勝ったのかについて、彼らは考えていないんだ」。
昨季のプレーオフ。ナゲッツはファーストラウンド(対ユタ・ジャズ)、カンファレンス・セミファイナル(対クリッパーズ)のシリーズで1勝3敗から3連勝を飾り、劇的なシリーズ勝利を飾ったものの、優勝候補の一角だったクリッパーズとのシリーズに対する評価について不満を感じている。
だがヨキッチは「誰も僕らにリスペクトのような思いを抱いていないけど、僕らは気にしちゃいない。このチームは再びそこまで勝ち上がってみせる。昨シーズンはタフな状況にいたし、(今でも)戦っているんだ」と口にし、「僕らは自分たちに何ができるのかは分かっている」と自信をのぞかせた。
昨季のプレーオフで驚異的なスコアラーとして台頭したマレーは「昨シーズン、俺たちはチャンピオンシップを勝ち取ったわけじゃない」と昨季を振り返り、今後に向けて「俺たちはこれからも一生懸命戦っていく」と意気込んでいる。
新加入選手とのコミュニケーションや連係など、今季戦ううえでチームケミストリーを構築していく必要があるものの、ナゲッツがヨキッチとマレーを中心とするチームに変わりはない。約3週間後に控えた開幕に向けて、ナゲッツは虎視眈々と覇権奪取の準備を進めていくはずだ。