自己最多となる24本ものフリースローを放ち、約8割の高確率で沈める
2年連続シーズンMVPに輝いたヤニス・アデトクンボ率いるミルウォーキー・バックスは、今季もリーグ有数の戦力を有しているものの、2月は5連勝スタートから一転、5連敗を喫するという波の激しいシーズンを送っている。
といっても、2月20日(現地時間19日、日付は以下同)に行なわれたオクラホマシティ・サンダー戦を98-85で快勝して連敗をストップ。22日のサクラメント・キングス戦でも128-115で制して2連勝を飾り、再び白星先行となりつつある。
この試合ではアデトクンボがいずれもゲームハイとなる38得点18リバウンドに4アシストとオールラウンドな活躍を見せ、クリス・ミドルトンが32得点8リバウンド6アシスト4スティール2ブロック、ドンテ・ディヴィンチェンゾが16得点、パット・カナトンが12得点6リバウンド、ブリン・フォーブズが10得点を残して勝利に貢献。
「チームはいい感じだ。チームは正しいプレーをしていた。アグレッシブにプレーし、チームメートたちを見つけていた。僕らはそれをこの8年間やってきたんだ」とアデトクンボ。
キングスとしては、アデトクンボをスローダウンすべく、ファウルを重ねてフリースローを打たせようとしていたようだ。
「ゲームプランの一部は、彼がレイアップへ行こうとしたら、彼を包み込もうというものだった。彼は64パーセントのフリースローシューターだからね」とルーク・ウォルトンHC(ヘッドコーチ)が話していたように、アデトクンボの今季のフリースロー成功率は64.3パーセントに過ぎず、昨季も63.3パーセントといずれもリーグの平均以下。
チームをリズムに乗せるレイアップや勢いに乗せる豪快なダンクを許すよりも、ファウルをして苦手なフリースローを打たせるというのは的を射ていると言えるだろう。
だがこの日のアデトクンボはキャリアハイとなる24本のフリースローを放ったものの、自己最多タイとなる19本を沈め、成功率79.2パーセントを記録してみせた。
「不運なことに、今夜の彼はスティーブ・ナッシュ(元フェニックス・サンズほか)がフリースローを放っているようだった」と、ウォルトンHCはブルックリン・ネッツの指揮官であり、現役時代にフリースロー成功率90.43パーセント(NBA歴代2位)を残したナッシュの名を出して作戦失敗を悔やんでいた。
もっとも、ナッシュとアデトクンボのフリースローを同格とみなす人はさすがに皆無。前者はキャリア全てのシーズンで成功率80.0パーセント以上を残しているのに対し、後者は78.0パーセント以上を残したことはないからだ。
それでも、この日19本ものフリースローを沈めたことで、アデトクンボがフリースローに対する自信を深めることができたのであれば、良いきっかけとなるかもしれない。