NBAとSNSは、切っても切れない関係にある。球団のオフィシャルアカウントや大手メディアからのニュースおよびハイライト配信はもちろん、ファンも試合や移籍などのトピックを見ては、私論をプラットフォームに投稿するのが常だ。
そんなNBAとSNSの関係について、『Basketball News』のアレックス・ケネディーが興味深いデータを伝えている。
『Basketball News』は「Twitterを最も荒らされているNBA選手は誰だ」というタイトルとともに、NBA選手に対するSNS上のリアクションの内訳を公開。『TopRatedCasinos.co.uk』がオンライン分析ツール「SEMrush」を使用して算出したこちらのデータでは、2020年10月から2021年1月までの期間中に特定の選手がメンションされた約3000ツイートのうち、ポジティブ、ネガティブ、またはそのどちらにも該当しないツイートのパーセンテージをたたき出している。
不名誉にも、最もネガティブなツイートが多かったのはステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)で、その割合は27.9パーセントにも及んだ。バスケットボールの卓越した技術もさることながら、明るく優しい人柄、そして少年少女の成長をサポートする社会活動など、否定的なニュースがほとんどないカリーが1位とは、意外な結果のように思える。
カリーに次いでネガティブなワードが散見されたのはラッセル・ウェストブルック(ワシントン・ウィザーズ)で、24.6パーセントが否定的な内容だった模様。確かに、ウィザーズ移籍直後のウェストブルックは本調子からほど遠く、年俸に見合った活躍をできていなかっただけに、検索期間を考慮するとネガティブなワードが投げかけられたのは想像に難くない。
そして、第3位には22.3パーセントでジョエル・エンビード(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ)がランクイン。『Basketball News』によると、ネガティブなツイートのなかで最も使用率の高かった絵文字は、ゴミ箱の絵文字だったという。
ポジティブな反応が多いのはケビン・ラブ
その一方で、『TopRatedCasinos.co.uk』は否定的なツイートが少なかった選手も公開。データによれば、スプラッシュブラザーズとしてカリーの相棒を務めるクレイ・トンプソン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)が最も荒らしが少なく、否定的なツイートはカリーの約半分程度の14.6パーセントに止まった。また、以下にはジャマール・クロフォード(フリー)が15.7パーセント、クリス・ポール(フェニックス・サンズ)が16.4パーセント、アイザイア・トーマス(フリー)が16.9パーセント、アンソニー・デイビス(ロサンゼルス・レイカーズ)が16.9パーセントで続いている。
このデータだけを見るとカリーが嫌われているように感じるかもしれないが、ウォリアーズの背番号30は分析にヒットした全プレーヤーのうち、最もポジティブなツイートが多かった選手でもある。すなわち、素晴らしいプレーの数々に魅了される熱狂的なファンもいれば、カリーに苦渋を舐めさせられたことで腹が立っている他球団のサポーターもいるということだろう。
そんなポジティブなメンション率でカリーのパーセンテージを上回ったのは、ケビン・ラブ(クリーブランド・キャバリアーズ)だった。ラブは分析されたツイートのうち、53.3パーセントが肯定的な内容。さすがは名前が“Love”だけに、ファンからも愛されていることがよくわかる結果となった。
なお、ポジティブなツイートランキングでは、ラブに次いでカリーが47.5パーセント、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)が46.7パーセント、ブレイク・グリフィン(デトロイト・ピストンズ)が46.7パーセント、カーメロ・アンソニー(ポートランド・トレイルブレイザーズ)が46.1パーセントでそれぞれ続いている。
SNSでの誹謗中傷はメンションをすれば実際に選手へと届いてしまう。どんなに悔しい思いをしても、ファンには愛のある投稿を心がけてほしいものだ。
文=Meiji