ダンカン・ロビンソンがレブロンのプレースタイルについて「彼の戦い方は戦略的で、まるでチェスのようだ」

36歳でありながら依然として高いパフォーマンスを誇るレブロン[写真]=Getty Images

「彼はボールを持つとまるでチェスのような戦い方をしていた」

 今シーズン、キャリア18年目に挑んでいるロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズ。36歳と現役選手としては高齢に到達しつつあり、本来ならば肉体の衰えが現れてもおかしくない年齢だ。しかし常に徹底的な肉体の管理を行っているレブロンは、今季も平均25.7得点8.2リバウンド7.9アシストと、依然として高いパフォーマンスを維持している。

 だがレブロンの驚くべき点は衰え知らずのスラムダンクやクラッチジャンパーだけでなく、試合中のスマートさもその一つだろう。『Fadeaway World』によれば、昨シーズンNBAファイナルでレイカーズと対戦したマイアミ・ヒートのダンカン・ロビンソンが、レブロンのプレースタイルを『チェス』に例えたそうだ。「レブロンはどのように試合でアプローチをかけるかという点において、とても戦略的なんだ。耳当たりの良いように聞こえるかもしれないけれど、きちんとした理由がある」とコメントしたロビンソンは、以下のようにその内容を説明していった。

「彼と直接対決するまでは気付かなかったけれど、昨季のプレーオフやファイナルでは、彼はボールを持つとまるでチェスのような戦い方をしていた。選手たちを動かし、指示を出して盤面を整える。攻撃を仕掛ける前に、自分が最善だと思う定石を構築していくんだ。ポストシーズン中は1つ1つの展開が遅くなって試合はスローダウンするし、すべてのポゼッションがより重要になる。だからプレーオフでは、彼のそういう戦い方がより一層際立っていたと思う」

 レブロンといえば優れたアシストセンスや弱点の見当たらないオールラウンドな活躍が注目されるが、そのバスケットIQや記憶力も極めて優れている。2018年当時クリーブランド・キャバリアーズに所属していた際は、東カンファレンス・ファイナルでボストン・セルティックスと対戦。その第1戦を敗戦したものの、試合後の会見で最終クォーター序盤の両チームの攻守ポゼッションを事細かに説明し、記者団から拍手を受け取った過去がある。レブロンが衰えない主な理由とは、単に肉体の管理だけでなく、卓越した頭脳によって常に対戦相手と駆け引きをしていることも大きな理由なのだろう。

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