ウィザーズ指揮官がバックス戦を振り返る「スモールラインナップは機能していた」

スモールラインナップの中で、八村は5番でプレーした場面も[写真]=Getty Images

「出来るだけ早くディフェンスを改善したい。そうすればまたチームは波に乗れる」

 3月16日(現地時間15日)、ワシントン・ウィザーズはミルウォーキー・バックスと対戦し、122-133で敗北。この対戦で4連敗を喫したウィザーズだが、チームの指揮官であるスコット・ブルックスHC(ヘッドコーチ)が試合内容を振り返った。

 まずはディフェンス面についてだ。今回のバックスとのゲームでは、前半終了の時点で55-69と14点のリードを許してしまったウィザーズ。試合中は相手のドライブのヘルプに出遅れたり、ピックアンドロールの守備が機能せず、ロールからのダイブやアリウープダンクをケアできなかった場面があった。またトランジションでも3ポイントシュートを決められるなど、組織的な守備の改善は必須だと言える。

 ブルックスHCは「ここ3試合ディフェンスで苦しんでいる。もちろん強豪2チーム(フィラデルフィア・セブンティシクサーズ、バックス)との対戦だった。東のトップ3の中の2チームだ。しかし言い訳はできない。今すぐ、チームのディフェンスを立て直さないといけない」とコメント。「最近ディフェンスが引き締まったと思ったら、オールスター後にディフェンスが低迷している。今日、練習で修正点について話し合って取り組んだ」と語る。事実オールスター後の4試合では、127得点が2回、125得点、133得点といずれも多くの失点を犯しているのが現状だ。「できるだけ早くディフェンスを改善したい。そうすればまたチームは波に乗れる」と指揮官は意気込んでいる。

後半のウィザーズの追い上げで、積極的に得点を量産したビール[写真]=Getty Images

「スモールラインナップが追い上げの大きな理由」とブルックスHC

 ブルックスHCが続いて触れたのは、チームのスモールラインナップについて。バックス戦でウィザーズは後半で最大26点ビハインドを背負ったが、ラッセル・ウェストブルックブラッドリー・ビール、デニ・アブディア、ダービス・ベルターンスなどの選手たちが、ドライブに3ポイント、トランジションでアグレッシブに得点。八村塁もセンターとしてプレーする場面があり、最終クォーター残り7分25秒には110-115と5点差まで詰め寄ることに成功した。「(昨日のスモールラインナップは)必要だったから起用した。エナジーとクイックネスをもたらしたかった。反撃を仕掛けるためにはスピードが必要で、うまく機能していたように感じた」と、ブルックスHCはコメント。

「スモールラインナップはうまく機能していたと思う。今後どれくらい起用するかわからないが、必要な時はいつでも使える。もちろんサイズは大事なのでアレックス(レン)、ロロ(ロビン・ロペス)を引き続き5番で起用していくが、必要な時間帯は塁も5番ができる。スモールラインナップが昨日の追い上げの大きな理由だった」と、ブルックスHCは試合を振り返った。

 今回後半からの怒涛の追い上げでバックスをあと一歩まで追い詰めたウィザーズ。惜しくも試合には敗戦したが、課題をあらためて発見し、攻撃的な布陣に手応えを感じることができたはずだ。八村もキャリアハイとなる4本の3ポイントを沈めて22得点7リバウンド5アシストをマークするなど、今後につながる好材料を多く収穫できたことだろう。

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