「選手たちに伝えたんだ。この試合はシリーズの中で最も難しい試合になるとね。相手が戦いを挑んでくることは分かっていた。この試合が最も激しい試合に、フィジカルな試合になるとね。危機感を持ってこの試合に臨むと予想していた」。
そう語ったのは、アトランタ・ホークスのネイト・マクミラン暫定HC(ヘッドコーチ)。5月31日(現地時間30日、日付は以下同)のプレーオフ ファーストラウンド第4戦を前に、指揮官はホークスの選手たちへ警告していた。
トム・シボドーHCが指揮するニックスは、リーグ4位のディフェンシブ・レーティング(107.8)を武器にレギュラーシーズンを勝ち抜いたチーム。1勝2敗と負け越していただけに、シリーズを2勝2敗へと持ち込むべくホークスへ襲い掛かった。
ところが、試合はホークスが最大26点差をつけ、最終スコア113-96で制し、ホームのステイトファーム・アリーナで無傷の2連勝。シリーズ戦績を3勝1敗とし、イースタン・カンファレンス・セミファイナル進出へ王手。
「このチームにはバスケットボールスキルが備わった選手たちがたくさんいる。それに互いに最高のケミストリーがあるんだ。このチームが正しいことをしている限り、限界はないと思っている」とジョン・コリンズが試合後に話したように、ホークスはニックスを見事粉砕。
この日はトレイ・ヤングがいずれもゲームハイとなる27得点9アシスト、コリンズが22得点8リバウンド、ダニーロ・ガリナーリが21得点、ボグダン・ボグダノビッチが12得点8リバウンド6アシスト2スティール、ケビン・ハーターが11得点、クリント・カペラが10得点15リバウンドをマーク。
一方のニックスでは、ジュリアス・ランドルがシリーズベストとも言える23得点10リバウンド7アシスト2スティール、RJ・バレットが21得点6リバウンド4アシスト、デリック・ローズが18得点6アシスト、オビ・トッピンが13得点、アレック・バークスが12得点6リバウンドを残すも後がなくなった。
「僕らはホームで戦う第5戦を制して、シリーズ決着を遅らせなければならない。僕は自分たちに残されているチャンスを気に入っているんだ。このシリーズはまだ終わっちゃいない」と6月3日に行なわれる第5戦に向けて前向きな姿勢を見せていた。
ホークスのヤングは「もちろん、最後の4勝目は最もタフになる。相手はもっとフィジカルかつアグレッシブに、より大きなエナジーを持ち込んで向かってくるだろう。でも僕らとしてはこれまでと同じことをやるだけ。ロード(アウェー)ではもっとエナジーを持ち込まなきゃいけない」と語るも、シリーズの締めくくりに向けて冷静にこう話している。
「もちろん、この試合に勝ててうれしいけど、まだ終わっちゃいない。シリーズを制するまでが勝負。(戦績で優位に立っていようと)同じメンタリティ、同じアプローチで臨み、ニューヨークでフィニッシュできるようにトライする」。
はたして、両チームによるシリーズはホークスが早期決着をつけるのか。それともニックスが粘りを見せるのか。第5戦の攻防は必見だ。