7月25日から幕を開ける東京オリンピックに向けて、先日USAバスケットボールは12名のロースターを発表。ケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)やデイミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)、デビン・ブッカー(フェニックス・サンズ)らが名を連ねたものの、バスケットボール界の‟キング”ことレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)の名前はなかった。
レブロンは今季、足首のケガに悩まされたことに加え、自身が主演を務める映画のビジネスもあることから、今夏は休養とトレーニングに時間をあてるべく出場を辞退。2016年のリオデジャネイロ・オリンピックに続いて、2大会連続の出場辞退となった。
7月1日(現地時間6月30日、日付は以下同)。USAバスケットボールのマネージングディレクター、ジェリー・コランジェロは『ESPN』へこう話している。
「時が経つにつれて、何かを失っていくことになる。人間であれば、自身の身体がどれだけもつかはそのスポーツによって大きく変わってくるということ。そして今は下り坂という状況なのだろう。レブロンは彼の人生における大きなことを理由に2大会連続でオリンピックへ参加しないことを選択した。彼は彼なりの時間を過ごしているんだ。彼が(アメリカ代表へ)見せてくれた献身には感謝している。ただ、彼の(アメリカ代表で過ごす)時間は終わりだと思う」。
レブロンはこれまで、アメリカ代表として国際大会に4度出場。04年のアテネ・オリンピック(銅メダル)、06年のFIBA世界選手権(現ワールドカップ/銅メダル)、08年の北京オリンピック(金メダル)、12年のロンドン・オリンピック(金メダル)を経験し、金メダルを2個も手にしてきた。
36歳ながら、依然としてリーグの超一線級でプレーしているとはいえ、今年5月に右足首のケガから復帰した際に「俺は自分が100パーセントの状態で戻ってくることはないと分かっていた。それは不可能なことだ。キャリアの中で、俺が再び100パーセントになって戻ることはないと思う」と話していたように、長年戦い続けてきたことから蓄積した疲労は隠せないというのが現状だ。
そのため、レブロンがアメリカ代表チームから引退し、所属チームで自身5度目のチャンピオンシップを獲得することに専念するというのであれば、コランジェロも喜んでその決断をサポートするに違いない。
レブロン自身が公の場で代表引退を表明したわけではないものの、今年の12月末には37歳となるだけに、事実上のアメリカ代表引退と受け取ってもいいだろう。