2020.12.31
“コーチK”ことデューク大学の名将、マイク・シャシェフスキーHC(ヘッドコーチ)。彼は2006年の日本で行われたバスケットボール世界選手権から、16年のブラジルで開催されたリオデジャネイロオリンピックまで男子アメリカ代表のヘッドコーチを務め、しばらくの間国際大会で金メダルを獲得できなかった代表チームを立て直し、オリンピック3連覇に導いた実績を持つ。
そんなコーチKが、JJ・レディック(ニューオーリンズ・ペリカンズ)のポッドキャスト、『The Old Man and the Three』に出演。2008年の北京オリンピックでのコービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)にまつわるエピソードをシェアした。
「アメリカ代表のバスケットボールチームのカルチャーを形成し始めた時、そこにはコービー、チャウンシー・ビラップス(現ロサンゼルス・クリッパーズAC/本戦には出場せず)、ジェイソン・キッド(現レイカーズAC)が加わっていた。北京への準備はできていて、ラスベガスでチームスタッフと一緒にいた。すると突然ドアのノックの音がして、2日早くコービーが現れたんだ」と、コーチK。
当時のアメリカ代表は2004年のアテネオリンピックでは銅メダル、2006年の世界選手権でも3位という結果であり、この年のチームは『リディーム・チーム(名誉挽回)』と称されていた。代表チームにはレブロン・ジェームズ(レイカーズ)、ドウェイン・ウェイド(元マイアミ・ヒートほか)、ドワイト・ハワード(レイカーズ)、カーメロ・アンソニー(ポートランド・トレイルブレイザーズ)、クリス・ポール(オクラホマシティ・サンダー)などの豪華なキャストが集結。シーズン中のケガの影響もあり、2008年にして初めて国際大会に出場できるコービーも、相当気合が入っていたことだろう。
コービーが生涯ショットを放ち続け、時にはパスを出さないことを批判されていたのは有名な話だ。しかしコーチK曰く、「最初の練習で彼はショットを打たなかった。だから彼には、『私は今まで君がオフェンスで対戦相手を叩き潰す姿を目にしてきた。しかしここではひどいショットを放つだけで終わりなのか?』と伝えたんだ。だから私は唯一彼にショットを放つように仕向けたコーチだった」と、コービーはそれほどまでに守備に重点を置いていたそうだ。しかし自身の得点よりもチームの優勝を何より優先したことがうかがえる。
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