「最高の夜になったね。僕らは確かにスロースタートになったけど、皆がディフェンスで踏ん張って止めてみせた。そして後半になってまくしたてたんだ。最初の試合(フランス戦)の時よりも、今はずっとよくショットを決めることができている。すごく快適になっているよ」。
アメリカ代表のジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)は、7月31日に行なわれたチェコ代表戦を119-84で快勝後にそう話し、チームとして調子が上がっているとコメント。
特にテイタムは5本の3ポイント成功を含むゲームハイの27得点を奪取。特に第3クォーター終盤から開演したスコアリングショーは圧巻だった。
ケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)のロングパスを受け取り、リング下でユーロステップを駆使して相手を交わしてレイアップを決めると、ディフェンダー2人を相手にレイアップを成功。ファウルで得たフリースローこそミスするも、第4クォーターではコーナーやトップ・オブ・ザ・キー付近から面白いように3ポイントを沈めてみせた。
「練習の間、僕らは多くの時間を一緒にプレーしている。ここに来てからもね。だからこの練習のお陰で僕らは快適にプレーできるようになったんだ」と23歳のオールスターフォワードは言う。
2019年のFIBAワールドカップでも見てきたグレッグ・ポポヴィッチHC(ヘッドコーチ/サンアントニオ・スパーズ)は「間違いなく、(当時よりも)彼は自信を増している。でも彼はプレーの選択がうまくなり、ディシジョンメイキングの面でも自信を手にしたと思う。彼がドライブすることで、チームメートたちを見つけ出すことができる。彼がリーグ入りした時はできなかったことだ。あの時はただのスコアラーだったからね。それにリバウンド面でも上達した。このチームは大きくはないから、彼にはリバウンドも求めているんだ」とその成長に目を細めている。
そしてこの日、指揮官は「彼にはこう言い聞かせたんだ。『スパーズと戦うようにプレーするんだ』とね。我々が(セルティックスと)対戦する時、彼は90得点くらいしてしまうんだ。そうやるように伝えたんだ」と試合後の会見で明かしていた。
アメリカはこの日、デイミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)が3ポイント25.0パーセント(2/8)の計8得点に終わっていただけに、テイタムが後半に見せた復調はチームの勢いを加速させていた。今回のチームでデュラントとリラードに次ぐ得点源としてテイタムが台頭したことで、一発勝負のトーナメントでも心強い存在となりそうだ。