2021.05.29
5月1日(現地時間4月30日、日付は以下同)に行なわれたサンアントニオ・スパーズとボストン・セルティックスによる一戦は、スパーズが前半にフィールドゴール71.4パーセントという驚異的な成功率を残し、第2クォーターで最大32点差をつけるなど、77-48と大量リードで試合を折り返す。
だがそこからホームのセルティックスが猛反撃に転じる。前半だけで24得点をマ―クしていたテイタムがさらに得点を伸ばし、後半だけで26得点。さらにアーロン・ネスミスが14得点、ジェイレン・ブラウンが11得点と続く。
それでも、スパーズはデマー・デローザンが残り10.8秒にフリースロー2本を沈めて同点に追いつき、延長へと持ち込む。延長でも両チームはシーソーゲームを演じるも、最後は延長の5分間で10得点を集中砲火したテイタムの活躍もあり、セルティックスが143-140で制してみせた。
32点ビハインドからの大逆転劇は、ここ25シーズンで見ても3位に入る快記録。23歳と58日でキャリアハイの60得点をたたき出したテイタムは、フェニックス・サンズのデビン・ブッカー(20歳と145日/70得点)に次いでNBA史上2番目の若さで60得点ゲームを達成。
「格別な夜だったね。チームメートたちは共に楽しみ、互いの成功を喜んでくれる。僕らは毎日ハードワークをこなしているのを見ているからね。今夜のように、こんなすばらしい瞬間を共有できて最高さ」。
試合後に興奮を隠せなかったテイタムは、17度の優勝回数を誇る名門セルティックスにおけるフランチャイズ史上最多得点タイという快挙。ラリー・バード(元セルティックス)と並ぶ歴代最多得点をあげて大逆転勝利の立て役者となったのである。
この試合を終えて、セルティックスはイースタン・カンファレンス6位の34勝30敗。7位のマイアミ・ヒート(33勝30敗)とはわずか0.5ゲーム差で、7位でレギュラーシーズンを終えればプレーイン・トーナメントに参戦することになるだけに、早々にプレーオフ進出を決めたいところ。
「一番大切なのは、逆転して勝利を収めたこと。皆が貢献しているのを見れたことだと思う。それはこのチームが成長を遂げたことを示しているということ。30点差をつけられても、僕らは勝利する方法を模索して戦ってきたんだ」というテイタムの言葉が、この勝利の重要性を表していると言っていい。
レギュラーシーズン最終盤で、超絶パフォーマンスを披露したテイタム。プレーオフに向けて、これから先もセルティックスのエースとして獅子奮迅の活躍をしてくれるに違いない。
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