2023.05.31

ペイサーズでプレドラフトワークアウトを終えた富永啓生「このコートに立てて最高でした」

NBAチームのワークアウトへ参加した富永[写真]=Getty Images
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NCAAのアーリーエントリー取り下げ期限が迫るなか、初のワークアウトに臨む

 5月31日(現地時間30日、日付は以下同)。インディアナ・ペイサーズは2度目のプレドラフトワークアウトを行ない、6選手が参加。その1人にネブラスカ大学在籍2シーズン目を終えた富永啓生も名を連ねていた。

 6月23日にバークレイズ・センターで開催される「NBAドラフト2023」を前に、アーリーエントリーしていた富永は、この日NBAのチームと初のワークアウトに臨んだ。

 この日のワークアウトを終えて「良かったです。僕にとってNBAのチームから呼ばれてワークアウトするのは初めてで、すごくいい経験でした」と語った富永は「NBA選手になることが夢でしたので、素晴らしかったです。このコートに立てたことがもう最高でした」と語っていた。

 NBAチームへアピールしたい点については持ち味である「3ポイントシュート」、チーム側から意見を求めていることについては「たぶん、ディフェンスとフィジカルです。その点について、僕は今もなお良くなっていく必要があります」と返答。

 現在、ネブラスカ大で指揮を執るフレッド・ホイバーグHC(ヘッドコーチ)は、シューティングガードとしてNBAでプレーしてきた経験を持ち、ミネソタ・ティンバーウルブズに在籍していた2004-05シーズンにはリーグトップの3ポイントシュート成功率48.3パーセントを記録している。

 公称193センチ92キロのホイバーグはペイサーズでNBAキャリアをスタートさせ、シカゴ・ブルズ、ウルブズで計10シーズンをプレー。通算541試合で平均18.4分5.4得点2.7リバウンド1.6アシストに3ポイントシュート成功率39.6パーセント(平均0.7本成功)という実績を残し、2010年代後半にはブルズで約3シーズン、指揮官も務めてきた。

 そのホイバーグについて、富永は「彼はたくさんの部分で助けてくれました。ディフェンス面、オフェンス面、すべての面です。オフェンスではボールを回していくこと、コートでは常にボールを回していくことです。それを理解するのは難しいことでした。ディフェンス面で、彼は常に僕へトライしてうまくなるようにと求めてきました」と話していた。

 今シーズン、ネブラスカ大で平均25.1分13.1得点1.6リバウンド0.7アシストに3ポイントシュート成功率40.0パーセント(平均2.1本成功)を残してきた富永にとって、やはり最大の武器はアウトサイドからのシュート力。

 アーリーエントリーを表明したNCAAの選手たちは、6月1日午後1時までであれば取り下げることが可能で、大学における出場資格を維持することができる。富永にとってはネブラスカ大へ戻るか、それともこのままドラフトへ臨むかという重要な日を迎えることとなる。

 現在、NBAでは日本人選手が2人プレーしており、渡邊雄太(ブルックリン・ネッツ)が5年目、八村塁(ロサンゼルス・レイカーズ)が4年目を終えた。両選手に続くNBA選手になることが期待されている富永は「彼らのプレーはたくさん見ました。なので僕がNBA選手になれるといいですね」と、ワークアウト後に現在の目標を語っていた。

 ペイサーズはホイバーグHCにとって現役時代にプレーしてきた古巣で、ロスターにはタイリース・ハリバートンバディ・ヒールドマイルズ・ターナーベネディクト・マサリン、アーロン・ネスミスといった選手たちがおり、3ポイントシュートは試投数と成功数でいずれもリーグトップ10入りしている。

 今年のドラフトで1巡目7位、26位、29位、2巡目全体32位、55位の指名権を保持するペイサーズの動向にも注目していきたいところだ。

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