攻守にハッスルプレーにと、多方面で活躍した12月22日(現地時間21日)のサンディエゴステイト大戦から、3試合連続2ケタ得点を挙げているゴンザガ大の八村塁。2018年最初の試合は、カリフォルニア州マリブで行われたペパーダイン大戦だった。
1月5日(同4日)に行われた同対戦で、八村はゴンザガ大が13-9とリードした前半残り12分19秒からコートに入ると、その30秒後に味方のミスと自らのミスから2つのリバウンドを奪ったのちレイアップを決めた。残り11分5秒には、自らがパスを出したメルソンがジャンプシュートを放ったと同時にゴールへ向かって走り、走りながらリバウンドを奪い、その勢いのままレイアップを沈めた。残り10分27秒にはノーベルJr.からゴール下でパスをもらい、ワンバウンドついてからターンしてレイアップ、その動きでファウルも奪って3点プレーとした。
残り9分16秒。自らがディフェンシブ・リバウンドを奪ったボールをスティールされたものの、スティールした選手からパス受けた選手が試みたダンクを見事にブロック。ほんの2秒で自らのミスを帳消しにした八村の奮闘に、チームメイトが思わず立ち上がり拍手を送った。
八村はさらに残り8分11秒、ジョナサン・ウィリアムズのミスショットからオフェンシブ・リバウンドを奪ってレイアップに持ち込み、9連続得点。ゴンザガ大は22-9とリードを大きく広げ、その後も有利に試合を進めた。
インサイドで思うままにプレーした前半は、6分のプレーで9得点5リバウンド1ブロック。「ベンチから見ていたら、ボックスアウトを全然していないチームだったので、入る前からそれでいこうと決めていました」と八村。プレーに対する自信は「1試合1試合、一日一日練習でも上がってきています」という。それが過去3試合同様、この日のプレーに生きた。
後半は58-33とゴンザガ大がリードした残り13分38秒から出場。この試合で唯一放った3ポイントがわずかに外れた直後にスティールを奪い、ノーベルJr.の得点に繋げた。残り10分54秒に一度ベンチへ戻ったが74-45の残り6分33秒に再びチェックインすると、残り2分25秒ディフェンシブ・リバウンドからコースト・トゥ・コースト。左手でドリブルしながらディフェンス陣を交わしてリングへ向かい、右手でシュートに持ち込んだ。その際にファウルも得て3点プレーとし、85-54。さらに残り1分32秒にはゴール下でダブルチームされていたヤコブ・ラーセンからパスを受けると、ドリブルで中へ入ってディフェンス陣の注目を自らに誘い、フリーになったラーセンへのアシストを決めた。
ゴンザガ大は89-59と大勝し今季13勝3敗(カンファレンスゲームは3勝0敗)、八村は4試合連続2ケタ得点となる12得点6リバウンド1アシスト1ブロック1スティールだった。
試合後、八村は「チームのシステムにも慣れてきて、チームの中で誰がどういうふうにプレーするとか、こういうところでボールをもらって自分で行くとか、そういうことがわかってきています」とキリッとした表情。そして、「(今の自信を)落としちゃいけないなというのを自分でも感じます」と気を引き締めた。
ゴンザガ大は、このままカリフォルニア州ロサンゼルス周辺に残り、7日(同6日)にロヨラメリーマウント大と対戦する。
文・写真=山脇明子