CBAで平均37.4得点を記録中のジマー・フレデット「NBAでプレーするチャンスが欲しい」

NBA入りへのチャンスを模索するフレデット[写真]=Getty Images

「今回は成功することができると思う」と自信をのぞかせたシューター

 11月11日。上海シャークスのジマー・フレデットは、中国のプロバスケットボールリーグ(CBA)でキャリアハイとなる75得点、そして第4クォーターだけで40得点というリーグ新記録を樹立した。

 ここまで平均37.4得点という驚異的な成績を残しているのだが、フレデットは“元NBAプレーヤー”という肩書きを好んでいない。

 11月28日(現地時間27日)に現地メディア『HoopsHype』へ掲載された記事の中で、フレデットは「僕はNBAでプレーするチャンスが欲しい」と現在の気持ちを口にしていた。

 「僕はもう一度、NBAでプレーするチャンスが欲しい。僕にとって、まだあそこにはやり遂げていないことがいくつもあるんだ。だから今シーズン終了後、NBA入りのチャンスが欲しいと思ってる。今回は成功することができると思う。今はプレーしていてとても良いと感じているから。もしチャンスをつかめれば、個人として成功できると思うし、チームの勝利を手助けできるだろう」。

 2011年のドラフト1巡目10位でミルウォーキー・バックスに指名されたフレデットは、3チーム間のトレードでサクラメント・キングスへ移籍。キャリア5シーズンでキングス、シカゴ・ブルズ、ニューオーリンズ・ペリカンズ、ニューヨーク・ニックスを渡り歩いた。これまでに235試合(うち先発は7試合)に出場し、平均13.4分6.0得点1.0リバウンド1.4アシストを記録している。

 2016年を最後にNBAから遠ざかっている29歳のフレデットは、188センチ88キロのシューティングガード。アウトサイドシュートに自信を持ち、3ポイント全盛とも言える現代で活躍することができると確信しているようだ。

2014年2月に行われたニックス戦で、キャリアハイの24得点を奪ったフレデット。この試合では8投中6本の3ポイントを決めた[写真]=Getty Images

NBAへの挑戦を公言したきっかけはコービーからの言葉だった?

 これまでにCBAでプレーしてきたNBA選手のうち、フレデットはキャリア平均得点(37.5)、3ポイント成功数(平均4.9本)、プレータイム(平均41.0分)でトップを誇る。75得点を挙げた試合について聞かれたフレデットは、こう切り返していた。

 「信じられないようなゲームだった。バスケットボールプレーヤーとしても、めったに起こることじゃないからね。僕はきっと幸運だったんだと思う。でもゲーム終盤に相手チームにショットを決められてしまい、僕らは負けてしまった。ショックだったよ。あの試合、僕は第1クォーターで無得点だったんだ。何本かオープンの状況でミスしてしまったからね。でもその時、すごくいい感触だったのさ。後半はもう本当にありえないくらい絶好調だった。『僕をストップできるヤツなどいない』って感じさ。チームメートたちが僕にキャッチ&シュートを放つ機会を作り出してくれたお陰だね。今後もきっと忘れることはないだろう」。

フレデットは中国でキャリアハイの75得点をたたき出した[写真]=Getty Images

 なお、75得点をマークしたことで、自身のSNSでも大きな反響があったという。

 「アメリカと中国の両方で、僕のソーシャルメディアは間違いなく飛躍したんだ。インスタグラムに投稿したら、何千ものコメントが届いた。中にはコービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)からのコメントもあった。彼は僕へ、『すばらしいゲームをしたね。君は集中することができれば、やりたいと思うことならどんなことでも可能だ』と言ってくれたんだ。そして“Mamba Mentality”のハッシュタグが付いていた。彼のようなレジェンドがサポートしてくれるなんて、もう本当に最高だったよ」。

 はたして今季あるいは来季に、フレデットは再びNBAのコートへ足を踏み入れることはできるのか。中国で確固たる自信を得たスコアラーの今後に注目だ。

憧れのコービー(右)から激励の言葉を受け取ったフレデット(左)。今度こそNBA定着なるか?[写真]=Getty Images

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