三遠ネオフェニックスのジョシュ・チルドレスがいよいよ本領を発揮し始めている。前節は2戦とも30得点オーバーで、リバウンドも連日の2ケタ。特筆すべきは、2戦とも8本のフリースローを得て、すべて決めていることだ。点取り屋の見本ともいうべきチルドレスのオフェンス力に引っ張られ、チームは連勝を飾った。2戦目ではロバート・ドジャーも35得点を記録し、再延長とはいえ、30点オーバーを2人輩出したのは驚異だ。
オフェンス向上中の三遠に挑むのはレバンガ北海道。前節は連勝を果たし、東地区の下位争いから一歩抜けだした。現在リーグ3位のスティール数を誇る北海道は、この2戦もスティールが10を超え、相手の攻撃の芽を摘んだ。そして、ジャマール・ソープの復帰という明るい話題もあった。
このカードの見どころはヘッドコーチ。三遠の藤田弘輝HCがB1リーグ最年少の30歳、北海道の水野宏太HCが3番目の34歳という、若手HCの顔合わせだ。ともに年上の選手がいるという難しさもある中、確固たる戦術でチームをまとめ上げている様子がうかがえる。現時点での成績では藤田HCが上に立つ。日本代表アシスタントコーチの経験もある水野HCは、直接対決で意地を見せることができるか。
文=吉川哲彦