生まれ育った沖縄の地を離れて約3カ月。山内盛久は自らに与えられた役割を遂行し、サンロッカーズ渋谷で輝き放っている。
B1リーグ第5節を終えて全9試合に出場。スタメン出場こそないものの、伊藤駿、長谷川智也、清水太志郎、ベンドラメ礼生とプレータイムを分け合い、1試合あたり約17分間コートに立っている。
175センチ75キロと小柄ではあるが、琉球ゴールデンキングスで培った泥臭さでチームを支える。10月25日に行われた栃木ブレックスとの試合後、「ガードはディフェンス(をする時)の最前線。(相手は)ハードにプレッシャーを掛けられると、やりたいことをできにくくなる。これは全試合とおして、ガードとしてやるべきこと」と、自らの仕事について言及した。
一方、攻撃面に目を向けると、8日の三遠ネオフェニックスで今季初の2ケタとなる11得点を挙げたが、1試合平均は3.7得点。「コーチ陣やロブ(ロバート・サクレ)は『打て、打て』と言ってくれる。その期待に応えらえるように、ディフェンス同様にもう少しアグレッシブにしていきたい」
ただ、「自分が先攻するよりも、礼生や智也、フォワードの選手にボールを散らすことがある」との言葉どおり、パスなどでチームメートを活かすプレーも多い。得点に関しては「チームが苦しい時に挙げれたら」とやや控え目だが、「(そういう場面で)しっかり決めきれるようにしたい」と続けた。
もっとも、山内のプレーは、勝久ジェフリーヘッドコーチが求めている「ディフェンス」、「走るバスケ」に合致している。背番号32は「自分たちのやるべきバスケを40分間とおしてやること」を今後の目標に掲げ、「練習から声を掛け合っていきたい」と意気込みを口にした。