Bリーグ初年度からの2シーズンにおいて滋賀レイクスターズの一員として残留争いを経験した並里成(琉球ゴールデンキングス)と小林遥太(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)のポイントガード2人が、「B.LEAGUE CHAMPIONSHIP 2018-19」を舞台に熱い戦いを繰り広げた。
4月27日に沖縄市体育館で行われたクォーターファイナル第1戦。試合はアウェーの名古屋Dが序盤から中東泰斗、ヒルトン・アームストロング、安藤周人、ジャスティン・バーレルの得点でリードを奪い、最大31点差まで広げるなど最終スコア69-53で快勝した。
「間に合うかどうかわからなかった」(梶山信吾ヘッドコーチ)負傷明けの笹山貴哉に代わって3試合連続でスタメン出場した小林は、ルーズボールに飛びこんだり、粘り強いディフェンスをしたりしてチームに貢献。得点こそなかったものの、2つのオフェンスリバウンドと3アシスト、2スティールを記録し、並里、橋本竜馬といった相手とマッチアップする中でターンオーバーは0個だった。シーズン序盤にも笹山の離脱に伴い先発を務めることがあったため、指揮官は「心配していなかった」。「小林らしいディフェンスでチームを支えてくれた」と評価した。
一方の並里は、5得点3リバウンド6アシストにターンオーバー1個と及第点の出来。しかし、レギュラーシーズンとポストシーズンの違いを痛感させられたようで「ポイントガードとしてコントロールが難しくなると感じた。気持ちが入りすぎていて。バランスが取れなかった」。
試合後にはコート上で固い握手を交わした2人。小林はマッチアップしたことについてこう振り返る。
「(対戦に)燃えていたし、(CSという)上の舞台で戦えるのは感慨深いものがある。並里選手はいつも自分にアドバイスをくれて、本当に憧れの先輩で、目標の選手。自由に動かれると得点やアシストを許してしまうが、そこで自由にさせないことが自分の役割。相手のオフェンスを少しでもズレさせたのであれば自分の仕事ができたと思う」
「彼のディフェンスの姿勢で相手チームが(勢いに)乗ったのかな」と、“後輩”の活躍を認めた並里。「彼をリスペクトしているが、明日は自分がパフォーマンスを上回れるようにやっていきたい」とリベンジを誓った。
昨季の雪辱を果たしたい名古屋Dと、後がなくなった西地区王者の琉球。第2戦も熱い戦いに期待したい。