2019.12.27

対照的な台所事情の両チーム、サンロッカーズ渋谷は首位戦線復帰を目指す

2000年より、バスケットボール専門で取材活動中

サンロッカーズ渋谷vs名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(@青山学院記念館)
第1戦:12月28日17時5分、第2戦:12月29日13時5分

 サンロッカーズ渋谷にとっては悔やまれる1敗だった。前節のレバンガ北海道戦は第1クォーターで28失点を喫した立ち上がりから、第2クォーターにセバスチャン・サイズが攻守に獅子奮迅の活躍を見せると、第3クォーターもベンドラメ礼生山内盛久の得点で逆に10点リードを得た。しかしその勢いは第4クォーターに消失し、わずか11得点。残り1分を切ったところで再逆転を許し、再び追いついて延長に持ちこんだが、その延長では先手を取られたのが響き、1点に泣く結末となった。最後のファウルゲームを考慮しても33ファウルで48本のフリースローを与えたのはあまりにも多く、オフェンスリバウンドやアシストの数字が伸びた一方でターンオーバーも22個と量産してしまった。

 前節は他の8カードが熱戦となった中、唯一2ケタ点差で敗れたのが名古屋ダイヤモンドドルフィンズ琉球ゴールデンキングスに対し、第3クォーターまでは悪くない流れだったが、第4クォーターは内外から確率良く決められると、勢いづいた相手を止める術を失って大量33失点。安藤周人の3ポイント7本を含む35得点8アシストの大活躍も水の泡となってしまった。再び負傷したジャスティン・バーレルに加え、中東泰斗も今季初めて欠場。奮起が求められるイシュマエル・レーンがわずか2得点とあっては、やり繰りも難しかっただろう。

 SR渋谷は4連敗中だが、昨シーズンも特別指定選手としてインパクトを残した盛實海翔が再加入し、前節は早速3ポイント2本の活躍。戦列を離れていた石井講祐も第7節以来の出場を果たし、東地区首位戦線に再び名乗りを上げる態勢は整ってきた。同じく4連敗中ながら西地区上位への再浮上を目指す名古屋Dは対照的にメンバーがそろわず、台所事情には大きな差がある。残されたメンバーが献身的にプレーする必要があり、特に前節24本しか取れなかったリバウンドに関しては全員がエナジーを費やさなければならない。

文=吉川哲彦

■ロースター
・SR渋谷(ヘッドコーチ:伊佐勉)
関野剛平
セバスチャン・サイズ
ファイサンバ
ベンドラメ礼生
チャールズ・ジャクソン
杉浦佑成
渡辺竜之佑
野口大介
広瀬健太
石井講祐
山内盛久
ライアン・ケリー
盛實海翔※特別指定
田渡修人

・名古屋D(ヘッドコーチ:梶山信吾)
小林遥太
満田丈太郎
イシュマエル・レーン
菊池真人
張本天傑
安藤周人
中東泰斗
笠井康平
中務敏宏
西田優大※特別指定
ヒルトン・アームストロング
笹山貴哉
ジャスティン・バーレル
木下誠

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