2021.12.20

決勝で敗れるもデンソーの伸び代を感じた髙田「下を向く必要は全くない」/皇后杯

髙田は決勝戦で9得点10リバウンドを挙げたものの、優勝へは届かなかった[写真提供]=日本バスケットボール協会
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 12月19日、「第88回皇后杯 全日本バスケットボール選手権大会ファイナルラウンド」(以下、皇后杯)の決勝戦が開催。デンソーアイリスは62-86でENEOSサンフラワーズに敗れ、初優勝を逃した。

 試合後の会見では、髙田真紀と赤穂ひまわりが敗戦後の心境を語った。

 髙田は「自分たちが準備してきたことを、うまく出せなかったです。スペーシングが悪い時間帯もありましたし、フィニッシュを決めきれず相手にファストブレイクを持っていかれたりして、相手に引き離されてしまいました」と敗戦を振り返ると、赤穂も同様に「相手というよりも、自分たちがやるべきことをできなかった結果だと思います」と静かに語った。

 優勝したENEOSについて、髙田は「自分たちには足りない部分である、うまくいってないときに立て直す力、アジャストされてもその上を行く力がある印象です」とコメント。さらに、赤穂は「戦い方を知っていて、どの試合でも変わることなく、普通にプレーできているなと感じます」と前人未到の9連覇を達成した女王の、大一番でも変わらない強さについても語った。

赤穂はチームハイの14得点に加えて、7リバウンド3アシスト2ブロック1スティールをマークし、デンソーをけん引した[写真提供]=日本バスケットボール協会

 本来デンソーがやりたかったプレーを実行することができなかったのは、ENEOSの高い対応力だけではなく、自分たちの力不足だと髙田は話す。

「自分たちに足りない部分が多いです。相手はもちろんアジャストしてくると思うんですけど、そこで終わるんじゃなくて、それからもう一つ二つ自分たちで判断して対応しないといけないところが、まだできていないです」

 それでも髙田は「下を向く必要は全くなくて、やり始めたことは少しずつできていると思います。ただ、ENEOS相手に勝つには、さらに(練度が)必要なんだというのが分かったので、練習で改善して、リーグ戦で発揮していきたいです」と今のチームスタイルに一定の手応えは感じているようで、今後の伸び代にも期待が高まる。

 さらに「一発勝負の試合に入っていくマインドがみんな強くなった」と話し、髙田は今大会でのチームの成長を感じたという。

「コート上のメンバーの自分の役割を発揮しないといけないという気持ちも徐々に見え始めているので、そこは収穫だと思います。一人ひとりが自信をつけていくことによってステップアップしていくので、そこが皇后杯で勝ち進んで行ったことで少しずつ得られました」

 現在Wリーグのレギュラーシーズンでは無敗の12連勝を挙げているデンソーだが、これからは今回の苦い敗戦から見えた課題の改善に取り組むことだろう。来年3月に控えるENEOSとのリーグ戦でのリベンジマッチへ向けて、どれほどチーム力が高まるのか注目だ。

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