Bリーグ史上初となる2戦戦勝方式で行われたチャンピオンシップファイナル。互いに譲らず1勝1敗で迎えた第3戦で、千葉ジェッツが71−62で宇都宮ブレックスを破り、悲願のBリーグ初制覇を果たした。
勝ったチームが優勝という最終決戦は、第3クォーター終了時点で50ー50と両者全く譲らない展開に。勝負の最終クォーターは宇都宮が優位に試合を進めたが、千葉が徐々に点差を詰めて残り5分で逆転に成功すると、そのまま押し切って栄冠を手に入れた。
今シーズン、チームのキャプテンを務めた富樫勇樹は「最高の気分です。今まで支えてくれた人やチームに所属した選手たちの努力でチームはできている。そういう人たちに感謝したいです」と喜びをあらわにした。
試合は第4クォーター中盤まで押しも押されもせぬ展開。終盤にシュートを決め切った千葉がトロフィーを手にしたが、富樫は勝因について「具体的に出せるものはない」としつつも、「クローズゲームになればなるほど一つひとつのリバウンドだったり、1対1で守る気持ちが最後の1点2点につながったとしか思えない。今までやってきたことを最後の5分間で粘り強く出せた」と総括した。
この試合で富樫はファウルトラブルに陥ったためプレータイムを伸ばせず、ベンチを温めることが多かった。7得点と思うようにポイントを重ねることができなかったが、「第3クォーターの3回目のファウルは一つの成長だと思う」と振り返る。
「レギュラーシーズン、チャンピオンシップ含め自分が良くも悪くもというプレーをしても、(西村)文男さんがいたのは心強かった。(ファウルした場面は)数年前だったらレイアップに行かせていたかもしれませんが、チームを信頼しているからこそファウルができました」
チームメートを信頼しつづけ、ようやくつかみとった初優勝。「ブースターあっての千葉ジェッツですし、昨シーズンの無観客試合でブースターの大切さを実感しました。この優勝がすこしでも恩返しになれば」と感謝の意を表して締めくくった。