3月8日に開幕し、連日熱い戦いが各地で繰り広げられている「ワールド・ベースボール・クラシック2023（以下、WBC）」。日本代表はプールBで4戦全勝を記録し、1位通過での準々決勝進出と好調な滑り出しを見せている。そんななか、11日に開催されたチェコ対日本の試合をパトリック・アウダ（横浜ビー・コルセアーズ）も観戦していたようだ。

　自身もバスケットボールでチェコ代表に名を連ねており、ともに国を代表して戦う仲間の活躍を見守ったアウダ。クラブ公式Twitterは彼のインタビュー動画を投稿し、アウダは「素晴らしいゲームでしたし、それをテレビ放送で見られたのはすごいことでしょう」と、盛り上がりを見せた11日のゲームを振り返った。

　翌日のチェコ対韓国の試合には会場に招待され、現地で同胞に声援を送ったアウダ。3－8で敗れてはしまったものの、「現地で観戦することができ、とてもうれしかったです。ゲームも素晴らしい内容でしたし、非常に良い体験になったと思います」と、心行くまで楽しめたようだ。

　母国で野球が盛んでないこともあり、最後に試合を見たのは何年も前ともアウダは語る。久々となったイベントを堪能し、「今大会のチームの頑張りは目覚ましく、試合に対する情熱と個性を示していました」と、大舞台で活躍を残した戦士たちに賞賛の言葉を贈っている。

初出場ながら強豪国を相手に奮闘したチェコ代表[写真]＝Getty Images

　医者のパベル・ハジム監督をはじめ、大部分のメンバーが野球以外の職も持っているチェコ代表。野球だけでは“食べていけない”状況で同大会への初出場を勝ち取り、全世界に実力をアピールした面々について、アウダは「チェコのスポーツと野球界にとって大きな一歩になっていると思う」と反応している。

「この大会を通じて情熱あふれるプレーを披露し、最後まで諦めずに100パーセント全力で戦うこのチームをとても誇りに思います。今後のチェコ代表チームへの幸運を心から祈っています」

　母国を背負ってWBCを戦い抜いた仲間たちに労いの言葉をかけたアウダ。格上を相手に奮闘した同胞をうならせるほどのパフォーマンスで、横浜BCをより高みに連れていってもらいたい。