4月から新学期がスタートし、高校バスケ界では各チームにルーキーたちが加入。昨年の1、2年生も学年が1つ上がり、ここから本格的なチームづくりを図っていく。今回、バスケットボールキングでは2019年に注目すべき選手を独自にピックアップした。
■男子注目選手(9)ジョーンズ大翔(2年/開志国際高校/新潟県)
「性格的にはおとなしいですけど、身体能力が高くて期待している選手です。今年は脇役じゃなく主役としてがんばってもらいたいです」
開志国際高校(新潟県)の富樫英樹コーチが今年、そう期待を寄せているのが2年生のジョーンズ大翔だ。昨年からスターティングファイブに名を連ねるジョーンズは、1年生ながら同校のインターハイ初制覇に貢献した184センチのシューティングガード。軸がブレない綺麗なフォームから放たれるジャンプショットが最大の武器であり、自身としても「今年は去年より得点力が減ると思うので、(自分が)もっと取らなきゃいけない」と意気込む。また、当たり負けしないフィジカルを活かしてドライブからでも得点を奪えるが、本人いわく「もっとドライブしなきゃいけないんですけど、そこはまだ実力不足です」と現在の課題に挙げている。
オフェンス能力に秀でるジョーンズだが、「基本的は守って走りたい」と富樫コーチが言うように、開志国際は守備に重きを置くチームだ。「ディフェンスは得意じゃないけど苦手でもない」というシューティングガードは、「ピック&ロールの守り方が(チームとして)まだうまくできていないので、そこをもっと練習してチーム力を高めていきたいです」とも話す。
「ただ点を取るのではなく、チームためにリバウンドやルーズボールなど、泥臭いプレーでも貢献できる選手になりたい」と、昨年から口にしているジョーンズ。3月の「日本工学院 Presents KAZU CUP 2019」では「チームの暗い雰囲気を変えようと、コートでずっと声を出せました」と大会を振り返ったとおり、積極的に声を出して周りを鼓舞している姿を見せた。
学年が1つ上がったことで、新たな意識が芽生えた2年生エースは、「キャプテンだとか学年がどうこうとかは関係ない」と、より一層“チーム”を最優先に考える選手に成長している。
文=小沼克年