2019.04.11

2019年の男子注目選手(3)鍋田亜廉(土浦日大)「己を貫くクールなシューター」

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4月から新学期がスタートし、高校バスケ界では各チームにルーキーたちが加入。昨年の1、2年生も学年が1つ上がり、ここから本格的なチームづくりを図っていく。今回、バスケットボールキングでは2019年に注目すべき選手を独自にピックアップした。

■男子注目選手(3)鍋田亜廉(3年/土浦日本大学高校/茨城県)

 日本大学の松脇圭志(4年)と杉本天昇(3年)、現在京都ハンナリーズで活躍する岡田優介など、これまで数々の名シューターを輩出してきた土浦日本大学高校(茨城県)。今年のチームにおいてその役割を担うのが3年生の鍋田亜廉だ。

 鎌田は上記に挙げた3名同様、ディフェンスとの間に少しでもスペースができれば迷わずシュートを放ってくるクイックシューター。“一度入りだしたら止まらない”タイプであり、2月の「平成30年度関東高等学校バスケットボール新人大会」準決勝では、1人で計10本もの3ポイントをリングに突き刺した。また、オフボールでもファウルをもらうことができるなど相手との駆け引きが上手く、「周りも点が取れるので、みんなに任せるところは任せて、自分が取れる時は取るというスタンスでいます」と、冷静に語るクレバーな面を併せ持つ。

きれいなシュートフォームで次々とリングを射抜く

 彼のクールな表情から想像するのは難しいが、鍋田は日々たゆまぬ努力を積み重ねてきたからこそ、自分の武器を手に入れた男だ。

「中学校の時は3ポイントを打たず、全部ドライブから点を取っていました。だけど、高校生になって留学生とかいる中で『自分が点を取れるのはどこだろう』と考えた時に、3ポイントだと思ってそこから練習しました」

 6時からの朝練、通常練習後の自主練習では、「ほとんど3ポイントの練習をしている」という鍋田。関東新人大会で指揮を執った佐藤豊コーチも「去年の11月、12月は付きっきりで見て、1日700本くらい投げさせたかな」と背番号10にかかる期待は大きい。歴代の先輩シューターと比べられることについては「プレッシャーは少しある」と正直な気持ちを打ち明けた鍋田だが、「自分のやり方を見つけて、自分らしく点を取っていこうと思います」と意欲を示している。

写真・文=小沼克年

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