2019.05.29

2019年の男子注目選手(20)越田大翔(明成)「本格的に司令塔の道を歩み始めた長身ガード」

能代カップでは伝統ある背番号「6」を背負った越田[写真]=三上太
本格的に取材を始めたのが「仙台の奇跡」と称された2004年アテネ五輪アジア予選。その後は女子バスケをメインに中学、高校と取材のフィールドを広げて、精力的に取材活動を行っている。

4月から新学期がスタートし、高校バスケ界では各チームにルーキーたちが加入。昨年の1、2年生も学年が1つ上がり、ここから本格的なチームづくりを図っていく。今回、バスケットボールキングでは2019年に注目すべき選手を独自にピックアップした。

■男子注目選手(20)越田大翔(2年/明成高校/宮城県)

 明成高校にはいくつかの意味ある背番号がある。そのうちの1つ、司令塔としての期待を込められる「6」を昨年からまとっているのは越田大翔だ。それでも昨年は「インサイドもアウトサイドもできるオールラウンダーとして、得点を取ることを求められていた」と言うように、期待の前段階にあった。しかし今年は昨年のポイントガードを務めた3年生が卒業し、また1年生に有望株が入ってきたこともあって、本格的に司令塔の道を歩み始めている。

 しかしその道は険しい。5月の能代カップでは全国の強豪校を相手に思うようなリードができず、チームは2勝3敗で6チーム中4位に終わった。大会を終えたあと、越田は自分のプレーをこう振り返っている。

「チームを声で引っ張ったり、泥臭い部分でもっとがんばっていくことができませんでした。また自分が考えすぎて得点に結びつかないときに、さらに焦ってターンオーバーをしてしまうケースもありました。そこは自信を持ってプレーしなければいけないと思いますし、自分が想像している理想像とは程遠いので、まだまだ未熟です」

越田がどれだけ成長できるかが、全国上位進出のカギになりそうだ[写真]=三上太

 どれだけフルコートでプレッシャーをかけられようとも相手のディフェンス網を突破し、チームに勢いと自信、安心感を与える。シュートクロックが迫ってきて、最後の攻撃を託されたときには落ち着いて得点につなげる。今の越田が思い描く理想像だ。その観点で言えば、本人が認めるとおり、ボールハンドリングも、判断力にも不安定さが垣間見えた。今年度で言えば最初の全国大会であるインターハイに向けて、その課題にどこまで迫れるか。

 もちろん、そうした苦労は新しいポジションに挑もうと思えば必ず出てくるものだ。そんな壁に直面しながらも、一方でチャンスと判断したときの3ポイントシュートや、ゲーム状況に応じて積極的にドライブを仕掛けるなど、進化の過程も十分に見て取れる。明成の上位進出に192センチの大型ガードのさらなる成長は欠かせない。

写真・文=三上太

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