東山の得点源として暴れた2年生の西部秀馬。来年に向けて「チーム引っ張って、エースとして頑張っていきたい」

6試合を戦って一試合平均22.83得点を記録した東山の西部秀馬[写真]=日本バスケットボール協会

 米須玲音、中川泰志、ムトンボ・ジャン・ピエール(3年)が中心となってチームを引っ張る東山高校(京都府)だが、ウインターカップ準優勝には2年生の西部秀馬(187センチ)の活躍も大きい。

「SoftBank ウインターカップ2020 令和2年度 第73回全国高等学校バスケットボール選手権大会」の1回戦、日本航空(山梨県)との試合で27得点を奪った西部は、続く飛龍(静岡県)との一戦でも19得点。さらに最初の山場となった3回戦の福岡大学附属大濠(福岡県)戦では33得点と大暴れした。

 その勢いは衰えることを知らず、「3ポイントシュートは自分の得意とするシュートなので、(チーム)練習が終わった後も毎日何本も打ちました」(西部)と言うように、報徳学園(兵庫県)との準々決勝では3ポイントシュート5本を含む19得点。さらに洛南(京都府)との“京都対決”では26得点を叩き出した。

 要所での3ポイントシュートもさることながら、よく速攻にも絡むのも西部の特長の一つ。司令塔の米須からの好パスで得点を奪うシーンは今大会何度もあった。

「走ることが得意なので、まずはそこから入ることでチームの調子も上がっていくと思っています」と西部。

 13得点を挙げた仙台大学附属明成(宮城県)との決勝では、ディフェンスでは相手のエース・山﨑一渉(2年生)をマーク。「前半は相手の好きなようにはさせず、ディフェンスできたと思うのですが、後半に甘さが出てしまいました」と感想を語った。

 さらに決勝については「チーム一丸となって戦えた試合だと思っていて、良い結果にはならなかったですが、最後までやり切ったといます」と胸を張った。

高いオフェンス力を見せ付けた西部秀馬[写真]=日本バスケットボール協会

 今大会での活躍で大きなインパクトを残した西部。来年からは東山の“エース”の看板を背負うこととなる。

「玲音さん、泰志さん、ジャンピさんが抜けるというのは大きいですが、2年生もまだ経験が少ない選手が多いので、自分がチーム引っ張って、エースとして頑張っていきたいです」と最後に力強く来年への抱負を語った。

 文=田島早苗

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