2023.07.26

森岡ほのかに憧れる1年生…札幌山の手で先発を担う髙橋優希はWリーグ入り、日本代表を目標に

千葉の中学から北海道の札幌山の手に進学した髙橋優希が高校での全国デビュー [写真]=伊藤大允
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 7月26日、札幌山の手高校(北海道)が地元開催の「令和5年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」に登場。北海きたえーるで行われた昌平高校(埼玉県)との女子2回戦を88-71で制した。

 前半で23点のリードを奪ったものの、第3クォーターに31失点。第4クォーターこそ10失点に抑えたが、わずか8得点しか奪えず、試合内容は「酷かった」(上島正光コーチ)。指揮官は「最初の試合はこんなもん。最初の試合は毎年ダメ。慣れていないというかね」と嘆いた。

 町田瑠唯(富士通レッドウェーブ)を筆頭に、東藤なな子(トヨタ紡織サンシャインラビッツ)や森岡ほのか(日立ハイテククーガーズ)など多くの名選手を輩出した札幌山の手に、「Wリーグに入って、日本代表選手になりたいです」と目標を語ったルーキーがいる。千葉県の翔凜中学校からやってきた髙橋優希だ。

「山の手の速いバスケットは見ていておもしろかったです。自分たちで楽しんでプレーしているのがわかって、ウインターカップ予選などを見て、ここに入りたいと思いました」

 同中学校のアシスタントコーチが北海道出身で、上島コーチと知り合いだった縁もあって練習体験会に参加。志茂田中学校(東京都)出身の奥千夏などとともに道外から札幌山の手への進学を決めた。

 髙橋は巻朋花、栗林瞳、谷口憂花、大山瑚南菜の3年生4人とともに昌平戦に先発出場。全国大会の舞台は、中学時代に日本バスケットボール協会(JBA)推薦枠として出場した「Jr.ウインターカップ2021-22」以来自身2度目だったため「すごく緊張しました」。「ただ、先輩方が『笑顔で楽しんでやろう』と声を掛けてくれたので、楽しんでプレーできました」と話した。

1年生ながら堂々としたプレーを披露 [写真]=伊藤大允

 谷口とポイントガード、シューティングガードのポジションを入れ替えながら流動的にプレー。34分39秒の出場で8得点3リバウンド5アシスト1スティールを記録した。

「(彼女は)いいシュート力を持っています。それで起用しているのに、今日は全然攻め気がなくて。ガードを任せているのが重荷になっているのはわかるけど、無茶してでもいいからやってほしかった。今日はそれが全然なかった。いつもは打つのにパス、パス、パス。それしかやっていなかった」

 指揮官がこう漏らしたように、プレータイムが谷口に次いで2番目に多いにも関わらず、フィールドゴール試投数は4本の3ポイントシュートを含むわずか7本。18本を放った谷口よりも11本少ない数字になった。髙橋自身もオフェンスに関して、反省の言葉を口にした。

「練習の時から『シュートを打て』と言われていますが、アシストを考えてしまって、自分のシュートを積極的に打てませんでした。次の試合では自分のシュートを意識したいと思います」

 そんな髙橋の目標は前年度の札幌山の手をけん引し、U19日本代表としても活躍した森岡だ。「自分より大きい選手や強い選手に対し、積極的にドライブや3ポイントシュートなどで自分の得点を狙っていて、そこからアシストも生まれています。積極的に攻める姿勢を見習いたいです」と、対面したことがあるという先輩を参考に、成長を続けていく。

「もっと楽しんでやらないとダメだなと思いました。もっと積極的にいって、笑顔で楽しくプレーしたいと思っています」。本来の力を発揮するべく、髙橋が土浦日本大学高校(茨城県)との全国2試合目に挑む。

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