2023.07.24

【インターハイ2023女子展望】連覇を目指す京都精華に女王返り咲きを狙う桜花学園、大阪薫英ら実力派がそろう

この夏、一番輝くのはどのチームか!? [写真]=伊藤大允、佐々木啓次、奥田晃介
フリーライター

 いよいよ7月25日から「令和5年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」が開催される。昨年は京都精華学園高校(京都府)の初優勝で終わったが、今年はどのチームが頂点に輝くのか!? 組み合わせをもとに展望していきたい。

女王返り咲きを狙う大阪薫英女学院と桜花学園に注目

 左上ブロック、第1シードを獲得したのは近畿大会決勝で京都精華学園を破った大阪薫英女学院高校(大阪府)。木本桜子(3年)を筆頭に、3年生を中心にコート内外でコミュニケーションを取りながら磨いてきたチーム力は本物で、苦しい場面でもチーム全員で乗り切るパワーがある。抜群のチームワークで1985年以来のインターハイ制覇を狙う。

京都精華学園を破り、近畿大会を制した大阪薫英女学院 [写真]=奥田晃介

 だが、このブロックには四国大会を制した聖カタリナ学園高校(愛媛県)と東北女王の聖和学園高校(宮城県)らが属しており、この2チームは勝ち上がれば3回戦で対戦。昨年からスターターの岩佐妃花(3年生)を擁する聖カタリナ学園に、キャプテンの高瀬ゆのかを中心とする聖和学園がどのような戦いを見せるか注目だ。

 左下ブロックは、桜花学園高校(愛知県)が頭一つ抜けている。田中こころ、福王伶奈(ともに3年)ら得点力の高い選手がそろう今年も、どこからでも得点可能な布陣。信条でもあるディフェンスを最大の武器に、昨年逃した夏のチャンピンの座を奪いにいく。

田中こころや福王伶奈を中心に王座奪還を目指す桜花学園[写真]=伊藤大允

 対抗馬と目されるのは関東大会を制した千葉経済大学附属高校(千葉県)。リバウンドに強さを見せる角陽菜多(3年)やガードの坂口彩花(3年)を中心に総合力で勝負を懸ける。

 また、このブロックは地元開催の全国大会で初出場を果たした日本航空北海道高校(北海道)のフレッシュな戦いにも期待したい。

京都精華の連覇を阻む実力校たち

 九州チャンピオンの精華女子高校(福岡県)が第3シードとなった右上ブロックは、混戦が予想されそうだ。アキンデーレ タイウォ・イダヤット(1年)が加入し、得点やリバウンド面でパワーアップした精華女子は、伝統ともいえる堅いディフェンスも健在。4年ぶりの夏の全国で大暴れなるか!?

浜松開誠館の得点源、後藤音羽は「FIBA U16女子アジア選手権大会2023」でも活躍[写真]=伊藤大允

 その前に立ちはだかるのは、東海大会準優勝の浜松開誠館高校(静岡県)に近畿大会では準優勝となったものの優勝候補の一角である京都精華学園、そして東海大会ではベスト4に甘じたがエース・絈野夏海(3年)が攻防においてチームを引っ張る岐阜女子高校(岐阜県)、さらには近畿大会ベスト4の大阪桐蔭高校(大阪府)に中国大会優勝の広島皆実高校(広島県)と実力のあるチームがズラリと並ぶ。それだけに、どのチームもベスト4までの道のりは険しいと言えるだろう。特に岐阜女子が1回戦を突破した場合、2回戦では京都精華学園との対戦となるため、実現すれば注目カードとなる。

 右下は、昨年のウインターカップ準優勝チームである札幌山の手高校(北海道)がややリードか。昨年から試合経験を重ねている谷口憂花(3年)を起点に地元札幌で行われるインターハイでは昨年のウインターカップに続く好成績を収めたいところ。また、このブロックでは関東大会準優勝で個々のオフェンス力も高い土浦日本大学高校(茨城県)や北信越大会2位の日本航空石川高校(石川県)、九州大会4位の小林高校(宮崎県)などが虎視眈々と上位を狙っている。

連覇を目指す京都精華は、まず混戦のブロックを突破しなければならない [写真]=奥田晃介

 1987年以来となる北の大地でのインターハイ。1回戦から好カードがそろっているだけに、決勝まで熱い戦いが繰り広げられそうだ。

文=田島早苗