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7月25日から30日にかけて北海道で行われる「令和5年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。夏の祭典の開幕を前に、バスケットボールキングでは今大会で活躍が期待される注目チームをピックアップした。
取材・文=田島早苗
写真=伊藤大允
東山高校(京都府)には、佐藤友(3年)、瀬川琉久(2年)、佐藤凪(1年)と、3人のスコアラーがそろう。
佐藤友は、オールラウンドな動きを見せ、試合では主にリバウンドやリング下の合わせのシュートなどで得点を奪っていく大黒柱。司令塔の瀬川は、ゲームメークをしながらも、隙を見て果敢にドライブで攻め込む攻撃型ガードだ。この2人は、昨年から主軸を担い、ここまでも自らの得点でチームを勝利へと導いてきた。
その2人に加え、今春より東山に入学したのが佐藤凪で、佐藤は昨年の「全国中学校バスケットボール大会」では横浜市立大道中学校(神奈川県)のエースとして1試合50点を奪うなどの活躍。1月の「Jr.ウインターカップ2022-23 2022年度 第3回全国U15バスケットボール選手権大会」でも横浜ビー・コルセアーズU15の一員として準優勝を経験した。佐藤凪は、優勝した6月の「第70回近畿高等学校バスケットボール大会」の決勝でも3ポイントシュート4本を含む28得点と大暴れ。そしてこの試合では、佐藤友が27得点、瀬川が21得点と、3人ともに20点越えのスコアを叩き出している。
チームは、佐藤凪に加えて同じく1年生でセンターのカンダ マビカ サロモンもスターターを担っているため、春からは「1年生たちがシステムに溶け込む、合わせのプレーなど、チームになじむための練習」にも時間をかけてきたと大澤徹也コーチは言う。そこに関してはまだ時間が足りないとしつつも、その分、伸び代があるとも指揮官は捉えており、「新加入の選手たちがもう少し機能すれば、得点の幅も広がると思います」という。
また、スターターの飯田流生(3年)もカギを握る存在で、悪い流れを断ち切るようなリバウンドやシュート、さらには相手の動きを封じる好ディフェンスなど、「飯田の働きが大きい」と、大澤コーチも信頼を置いている。加えて、「練習の5対5でも実力が拮抗している」(大澤コーチ)と、ガードの伊計叶貴(3年)らバックアンプメンバーたちもスターターたちに引けを取らないパフォーマンスを発揮する。それだけに、「(今年は)タイムシェアをしながら連戦を戦える手応えがあります」と大澤コーチは目を細める。
「相手どうこうではなく、まずは自分たちのバスケットができるかどうか」と、大澤コーチ。昨年は夏も冬も全国大会出場はならなかった東山。4年ぶりのインターハイは、これまでの悔しさを晴らすような戦いを見せ、その名を全国に轟かせたい。