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『B MY HERO!』
「チームとしてはすごくいい状態でインターハイに臨めると思います」
6月23日〜25日の期間、奈良県にて行われた「第70回近畿高等学校バスケットボール大会」。2019年以来の優勝を果たした東山高校(京都府)の大澤徹也コーチは、笑顔で大会を振り返った。
初戦となる2回戦から順調に勝ち上がった東山は、決勝戦で阪南大学高校(大阪府)と対戦。第1クォーターこそ22-18とわずか4点のリードで終えたが、第2クォーターに入ると佐藤凪(1年)の3ポイントシュートなどが適時に決まり、追い上げる阪南大学を引き離していく。リバウンドからシュートをねじ込む佐藤友(3年)にドライブから攻撃を仕掛ける瀬川琉久(2年)と、新チーム当初からチームをけん引してきた2人も果敢に攻め、前半は48ー33と15点リードで終えた。
「瀬川がフェイスガードでつかれている中、佐藤凪がいいところでシュートを決めてくれました」と、勝った東山の大澤コーチは試合の感想を語った。一方、敗れた阪南大学の森本正コーチも、「佐藤(友)くんと瀬川くんのところは(2月の)近畿新人でもやられていたので、的を絞って守るようにしていました。そこに3人目まできたことで後手になってしまいました」と、28得点を挙げた東山・佐藤凪の存在を試合のポイントに挙げていた。
決勝では敗れはしたものの、阪南大は準決勝では京都精華学園高校(京都府)との接戦を制しての決勝進出。そのため、「接戦をものにできた経験は大きいです」と、森本コーチは大会を振り返っていた。
その阪南大学に惜しくも89-98で敗れた京都精華学園。準決勝は、前半こそ9点のビハインドを負ったものの、後半に入るとじりじりと追い上げていく展開に。一時は1点差にまで詰めたが、阪南大学の松本に3ポイントシュートを許して万事休す。「相手の得点を90点台に乗せないようにと考えていましたが…。勝ちたかったですね…」と、京都精華学園の山崎翔一朗コーチは、肩を落とした。
また、準決勝で東山に挑んだ大阪学院大学高校(大阪府)は68-88で敗退。試合では、エースの太田凛が東山の執拗なマークに遭い、得点面で苦しんだ。ただ、その中でも道澤晴、中島暖登(いずれも3年)らが最後まで攻め気のプレーを貫き、粘りのチームディフェンスで意地を見せたが、前を行く東山を捉えることはできなかった。
大阪学院大学は今年、2017年以来のインターハイ出場を決めている。指揮を執る高橋渉コーチは、今年のチームを「3年生を中心にメンバーがそろっている」と評し、インターハイを見据えた上で、「(近畿大会では)準々決勝では粘って勝てたことが大きかったです。今後はディフェンスとリバウンドを強化していきたいです」と、意気込みを語った。
インターハイ出場チームは、今回の近畿大会をステップに、あと1カ月と迫った夏の大一番に向けてギアを上げていく。