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7月25日から30日にかけて北海道で行われる「令和5年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会(インターハイ)」。夏の祭典の開幕を前に、バスケットボールキングでは今大会で活躍が期待される注目チームをピックアップした。
取材・文=田島早苗
写真=伊藤大允
強気のプレーで得点を重ねる田中こころ(3年)にノールックパスなどで味方のシュートを演出する司令塔の黒川心音(3年)。オフェンス能力の高い2人のキャプテンが引っ張る桜花学園高校(愛知県)は、やはり今年のインターハイでも優勝候補の筆頭となる。
2人ともに昨年はU16女子日本代表として「FIBA U16女子アジア選手権大会 2022」に出場。準優勝に貢献した。そして、その2人と同じくU16女子日本代表でスターターを担ったのがセンターの福王伶奈(3年)と2年生の深津唯生だ。
この4人とともに桜花学園のスターティング5に名を連ねるのが松本加恋(3年)で、「シュートがうまい」と井上眞一アシスタントコーチも評するように、東海大会では要所を締めるシュートでチームを盛り立てた。「シュート力と走力があるので、もっとできると思っているし、もっとやってほしいです」と、長門明日香コーチも期待を寄せる。
そして、シックスマンに東小姫(3年)が構えているのも心強い。東は4番ポジションではあるが、「機動力がある」(長門コーチ)ため、幅広い役割を担っている。田中や福王といった昨年から活躍している選手に目がいきがちだが、今年の桜花は、松本、東らの存在が欠かせないのだ。
また、インサイドでいえば、成長著しい白石弥桜(2年)もたくましさが増しており、バックアップのセンターとして奮闘する。さらには、今年の7月に開催された「FIBA U16女子アジア選手権大会 2023」で銀メダルを獲得し、オールスター5にも選ばれた阿部心愛(2年)、金澤杏(1年)らも楽しみな存在だ。
「1対1の強化もしていますが、やはりチームディフェンス。『ディフェンスからリバウンドを取って走る』というスタイルが桜花のバスケットなので、それをやり続けたいと思います」と、長門コーチ。
充実の布陣ではあるが、まずは桜花の土台ともいえるディフェンスの強化から。その先に昨年逃した“日本一”が待っている。