2023.12.11

「気持ちのこもったプレーで引っ張る“薫英の魂”」木本桜子・桃子(大阪薫英女学院)/ウインターカップ2023注目選手

チームをけん引する木本ツインズ(右が姉の桜子、左が妹の桃子) [写真]=伊藤大允
中学や高校、大学などの学生バスケットをはじめ、トップリーグや日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

 ともに167センチで、ハキハキと話す様子も似ている。プレーだけでなく仲間への声掛けなどコート内外で大阪薫英女学院高校(大阪府)を引っ張るのが木本桜子と桃子(3年)の“木本ツインズ”だ。

 キャプテンを務める桜子は、ジャンプシュートや3ポイントシュートなどで得点を挙げ、ディフェンスでも体を張る選手。9月〜11月の期間で行われた『U18日清食品トップリーグ2023』にも全7試合に出場し、アグレッシブなプレーを見せた。

「ディフェンスやドライブからのジャンプシュートに手応えはあったのですが、ガードとして、まだコントロールの面で足りないということを知ることができました。ウインターカップでは、そこを改善してやっていきたいです」と、桜子はトップリーグを振り返る。

 チームは、4位となったトップリーグの最終戦で岐阜女子高校(岐阜)に66-82︎で敗戦。中でも相手エースの絈野夏海︎(3年)には、3ポイントシュート6本含む29を︎点を献上してしまった。

 また、大阪薫英女学院自体は放つシュートが思うように枠を捉えず。それも影響して苦しい時間が続くこととなった。その試合内容を踏まえ、桜子は、「今日の試合では絈野さんのところ。3ポイントシュートがあるとか分かっているのにやられてしまったので、相手の得意とするシュートを簡単に打たせないようにしたいです。それと、オフェンスで1本欲しいときに、確実に1本取れるコールをするなど、自分がガードとしてもっとコントロールの面で成長していかないといけないかなと思います」と、ウインターカップを見据える。

ウインターカップへの課題を語った木本桜子 [写真]=伊藤大允


 ほかにも、トップリーグを通じて課題が多く見つかったことは良かったという桜子。それは桃子も同じで、「自分たちはディフェンスを強みとしてるのですが、(岐阜女子戦の)前半はそこが徹底できなくて、相手に簡単にレイアップシュートまでいかれてしまったりとか、コミュニケーションミスでやられてしまったりしていたので、そこは改善していきたいです」と、言う。

 桃子は、ドライブからの攻めを得意とし、大事な場面での得点も光るプレーヤー。もちろん、ディフェンスでの貢献も大きい。

「持ち味はドライブですが、(回戦が)上に行けば行くほど相手は対応してくると思うので、3ポイントシュートなど外からのシュートの確率をもっと上げていきたいです。外のシュートが入ればディフェンスも(間合いを)詰めてきてドライブが行きやすくなると思うので」と、こちらもトップリーグで得た課題を語る。また、もともと個人として得点力向上をテーマにしていた中で「チームを勝たせるには私が点を取っていかないといけないと思っています。トップリーグで強いチームと試合をする中で、こういうときに点が取れるということが分かって成長できたし、逆に点を取れないときの課題も見つかりました」とも発した。

攻防においてチームをけん引する木本桃子 [写真]=伊藤大允


 大阪薫英女学院はインターハイでベスト4。最上級生の木本ツインズにとってウインターカップは日本一へのラストチャンスとなる。それぞれが最終決戦に向けての思いを語った。

「トップリーグで出た課題をしっかり改善していくことと、40分間、自分たちのプレーができるように。自分自身もそうですが、試合に出ている一人ひとりがもっと成長して、ウインターカップでは全国制覇をできるように頑張っていきたいです」(桜子)

「薫英はほかのチームと比べて身長が低いので、全員が走ることやディフェンスで相手を嫌がらせて点を簡単に取らせないこと。高校3年間のラストの全国大会、安藤(香織)先生のバスケットを40分間、コートに出た選手が徹底して、最後にいい形で、みんなで笑顔で終わりたいです」(桃子)

文=田島早苗

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