2023.12.07

【ウインターカップ2023注目選手】平良宗龍（開志国際）「昨冬でも魅せた世代屈指のファンタジスタ」

今大会屈指のスコアラーとして注目の開志国際・平良宗龍［写真］＝伊藤大允

小沼克年

フリーライター

　開志国際で“ファンタジスタ”の異名を取る平良宗龍（2年）。中学時代は飛び級で琉球ゴールデンキングスU18でプレーし、琉球の特別指定選手として、すでにBリーグの舞台にも立っているバスケ界の期待の星だ。

　鳴り物入りで入学した開志国際では早々にスタメンの座をつかみ、昨年はインターハイ準優勝とウインターカップ優勝に貢献。ウインターカップを例に挙げれば、福岡第一高校（福岡県）との決勝戦で4連続となる3ポイントシュートを決め、会場の空気を自分たちのものにしてみせた。

　一度ゾーンに入ったら容赦なく3ポイントとミドルシュートを浴びせるシューティングガードは、勝負どころでも決めきる強心臓の持ち主でもある。「3ポイントを狙いながらも、リングにもどんどんアタックする」と現在のプレースタイルを口にするように、外角のシュート中心だった昨年に比べ、今ではドライブからも得点を奪う2年生エースとしてチームを引っ張る存在だ。

今夏のインターハイでもチームをけん引した平良［写真］＝伊藤大允

　今年のU18日本代表メンバーにはポイントガード登録で選出。同代表のエントリーキャンプでは「同世代のトップ選手たちが集まった中で、自分としてはディフェンスの部分で課題が見えたのが本当によかったと思います」と、着実にプレーの幅を広げている。良くも悪くも、「自分は決勝に上がっていけばいくほど調子が上がるタイプ」と自覚する平良は、今夏の全国大会準決勝で25得点の活躍を披露。しかし、チームは日本航空高校（山梨県）に競り負けて3位に終わった。

「大事な時間帯で自分がシュートを決められなかった後悔があります」と、日本航空戦では本来の姿を見せることができなかった。

「（シュートを決めきる）メンタルの部分をしっかり鍛えたいと思います。夏は3位という悔しい結果で終わってしまったので、その雪辱を晴らして2連覇を達成できるように頑張りたいです」

　リベンジに燃える平良は、今年初の全国制覇とウインターカップ連覇へ気持ちを高ぶらせている。

文＝小沼克年