2019.08.24

故障も癒えていよいよエンジン全開の渡邊雄太。「この勝利は自信になる」

渡邊は、試合を通して計20得点6リバウンドをマークした [写真]=Yasushi KOBAYASHI
バスケットボールキング編集部。取材歴は20年を数え、これまで主に中学、高校、女子日本代表をカバーしてきた。また、どういうわけかあまり人が行かない土地での取材も多く、今年も氷点下10度を下回るモンゴルを経験。Twitterのアカウントは @m_irie3

 8月14日、「バスケットボール日本代表国際試合 International Basketball Games 2019」の第3戦がさいたまスーパーアリーナで行われ、男子日本代表(FIBAランキング48位)がドイツ代表(同22位)に86-83で勝利した。

 3点ビハインドで迎えた第4クォーター、日本はプレーの強度を1段上げたかのようだった。ドイツにリードを許しながらも渡邊雄太(メンフィス・グリズリーズ)が積極的にリングを目指せば、比江島慎宇都宮ブレックス)がタフな3ポイントを沈める。そして残り1分45秒、八村塁(ワシントン・ウィザーズ)がドイツのエース、デニス・シュレーダーのシュートをブロックすると、直後、速攻に持ち込もうとした馬場雄大アルバルク東京)がファウルを受けてフリースローを得る。馬場はここできっちり2本決めると逆転に成功。続けて篠山竜青川崎ブレイブサンダース)がフローターのシュートを決めて、リードを広げて、そのまま逃げ切った。

 試合後、記者会見の臨んだ渡邊は、「課題は多く残っているけど、後半に粘って勝利できたことは自信になります」と胸を張った。試合を通じて20得点をあげた渡邊だが、後半だけで14得点をゲット。八村とともに日本が追い上げる原動力となった。特に残り2分39秒には馬場が外したレイアップシュートを後ろからフォローして、そのままリングに叩き込むプットバックも決めて、チームに勢いを与えた渡邊。その後もチームを鼓舞するだけでなく、18355人も詰めかけた日本のファンに向けてアピールを続けて、アリーナの盛り上がりも演出して見せた。

ディフェンス面での活躍も期待がかかる渡邊 [写真]=Yasushi KOBAYASHI

「元々スロースターターの傾向があり、後半にエンジンがかかるタイプ。これは自分の悪い点でもあると思っているのですが、今日は流れの中でチームに貢献できたと思います。日本に悪い流れが来そうになるところも止められました」(渡邊)

 渡邊は、8月2日に右足首をケガして、これまで出場時間を制限してのプレーが続いていたが、このドイツ戦からそれも解け、ワールドカップ本番に向けてさらに調子を上げてきたいところだ。「日本は徐々に力をつけていると思います。今日のドイツがどれくらいのパーセンテージでプレーしたのかは置いておいて、世界との差は縮められている実感があります」と語った。

 八村に相手のマークが集まる中、日本のオフェンスのバリエーションを増やすだけでなく、ディフェンスの柱としての役割を担うのが渡邊だ。本番に向けて渡邊のパフォーマンスが上がっていくことは、日本の勝利に不可欠だ。

文=入江美紀雄