2019.02.04

「私のやるべきことは変わらない」、ブレずに信念を貫くデンソーのリーダー髙田真希

悲願の日本一を目指すデンソーのキャプテン・髙田[写真]=田島早苗
中学や高校、大学などの学生バスケットをはじめ、トップリーグや日本代表と様々なカテゴリーをカバー。現場の“熱”を伝えるべく活動中。

 Wリーグのレギュラーシーズンは終盤を迎え、2月3日、4日には昨シーズン優勝のJX-ENEOSサンフラワーズと準優勝のデンソー アイリスが対戦した。

 今シーズンはここまでJX-ENEOSはわずか1敗。逆にデンソーは5敗と両者のチーム状況は異なるが、デンソーも日本代表のキャプテン・髙田真希をはじめ、さくら&ひまわりの赤穂姉妹にオコエ桃仁花といった大型のオールラウンダーを多く擁するチーム。前週の富士通レッドウェーブ戦を連勝しており、その勢いをJX-ENEOSにぶつけたいところだった。

 しかし、初戦ではJX-ENEOSに序盤から点差を付けられる展開に。髙田がなんとかシュートをねじこむものの、前半を終えて25-51と、大きなビハインドを負った。後半も形勢は変わらず。赤穂さくらが気を吐いた場面もあったが、次々と加点していくJX-ENEOSに追いつくことができず58-93で敗れた。

 試合後、「実力の差、現状が分かった試合です。練習の中でやってきたことなどが出だしから全然できませんでした。一番は気持ちの問題で、相手がどんどん当たってくるのに対してうまく守れなかったり、引いてしまったりした。これをどう受けて、感じるかが大事だと思います」と、髙田は試合を振り返った。

高田はこの試合で20得点13リバウンドをマークするも、大敗を喫した[写真]=田島早苗

 目下Wリーグ10連覇中の常勝軍団を相手に受け身では勝てない。髙田は、チームの課題に“気持ち”の面を強調した。これはJX-ENEOS戦だけでなく、今後の戦いでも同様のこと。「自分が点を取る、自分が1本守るといったような気持ち。気持ちの面で“自分を出す”ことができれば富士通戦のようないいゲームもできると思います。相手どうこうようりも、まずは自分たちがしっかりと気持ちを持ってゲームに入らないといけないと感じています」と、語った。

 髙田は毎シーズン、「私のやるべきことは変わりません」と口にする。それは、得点とリバウンドと、インサイドのディフェンス。中でも得点とリバウンドに関して言えば、過去10シーズンで得点王5回、リバウンドのタイトルも4回獲得しているのだから、有言実行しているといえる。そして、今シーズンもやはり、「やることは変わらないです」と、きっぱり。加えて、「練習や試合でリーダーシップを取り、声を掛けることも変わらないです。どんな時でも声を出しながらチームを引っ張っていきたいです」とも言う。

デンソーの大黒柱はプレーだけでなく、“気持ち”でもチームをけん引する[写真]=田島早苗

 Wリーグは、2月16日からは激戦必至のプレーオフに突入する。現時点でプレーオフの対戦相手は分からないが、ブレずに、信念を貫くデンソーのリーダーは、チームで掲げた日本一に向け、どんな状況でもしっかりと前を見据えている。

写真・文=田島早苗

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