プレーオフのシード争いをするチームに所属するモリス兄弟
3月15日(同14日)に行われたワシントン・ウィザーズとボストン・セルティックスの試合は、2度の延長にもつれ込む激戦の末、125-124でウィザーズが制した。
この試合、マーキーフ・モリス(ウィザーズ)が20得点、マーカス・モリス(セルティックス)は31得点と、双子として知られるモリス・ツインズが計51得点をマーク。
双子の兄にあたるマーキーフと弟マーカスは、今でこそイーストでプレーオフのシード権を争う強豪チームの主軸を務めているが、キャリア初期はフェニックス・サンズで2シーズン以上もチームメートだった。
サンズではプレーオフ出場こそできなかったものの、マーキーフはサンズ在籍時、345試合に出場し、平均11.4得点5.6リバウンド1.7アシスト、マーカスは186試合に出場して平均9.5得点4.1リバウンド1.3アシストを記録し、ローテーションの一角として活躍した。
非凡な才能を備えた2人が約24年ぶりの快挙達成
NBAで兄弟そろってプレーしているケースは意外と多い。現役では共にオールスター選出経験を持つパウ・ガソル(サンアントニオ・スパーズ)とマルク・ガソル(メンフィス・グリズリーズ)をはじめ、双子のブルック・ロペス(ロサンゼルス・レイカーズ)とロビン・ロペス(シカゴ・ブルズ)、ドリュー・ホリデー(ニューオリンズ・ペリカンズ)とジャスティン・ホリデー(シカゴ・ブルズ)などがいる。
それでも、それぞれ別のチームに所属し、直接対決で計50得点以上も挙げた兄弟となると、なかなかいない。
そんな中、『NBA History』に興味深いデータがあった。今回のモリス兄弟と同様に直接対決した試合で、2人合わせて50得点以上を挙げた兄弟がいた。ドミニク・ウィルキンズ(元アトランタ・ホークスほか)とジェラルド・ウィルキンズ(元ニューヨーク・ニックスほか)である。
1994年3月30日(同29日)、当時ロサンゼルス・クリッパーズに在籍していた兄ドミニクが26得点、対戦相手だったクリーブランド・キャバリアーズの弟ジェラルドが28得点を挙げ、兄弟合わせて54得点を奪っていた。
これまで複数の兄弟がそろってNBAでプレーしてきた中で、直接対決で2人合わせて50得点以上を残したことは約24年ぶりの出来事だった。このことは、モリス兄弟にはそれぞれに非凡な才能が備わっていることを示していると言っていいだろう。