チェンバレンを引き合いに出した40歳のテリー
1999年ドラフト1巡目全体10位でアトランタ・ホークスに指名されてから約19年。ミルウォーキー・バックスのジェイソン・テリーは40歳になった今も、現役としてプレーしている。
キャリア19シーズン目の今季、テリーはここまで40試合のみの出場となっているが、要所でベテランの存在感を発揮。チーム最年長として、若手選手たちのモチベーターとなり、リーダーシップを見せている。
3月22日(現地時間21日)、そのテリーがチームメートのヤニス・アデトクンボについて、現地メディア『ESPN』へこのように語っていた。
「(アデトクンボは)異なるピースをピックアップした、特別なスキルセットを備えている。まるでコービー(・ブライアント/元ロサンゼルス・レイカーズ)のようなフェイドアウェイジャンパーを持っているし、ダーク(・ノビツキー/ダラス・マーベリックス)のような片足ジャンパーを見せることもある。彼がペイント内で見せるプレーは、ウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・ウォリアーズほか)以外では見たことがない。まるでウィルトが3ポイントシュートを放ち、(ウィルトのように)パワーダンクを見舞っているかのようだ」。
キャリア5シーズン目をプレーするアデトクンボは、3月22日(同21日)終了時点で平均27.3得点10.0リバウンド4.8アシスト1.5スティール1.4ブロックとオールラウンドな成績でバックスをけん引する大黒柱。オールスターには2年連続でスターターとして選出されており、昨季はMIP(最優秀躍進選手賞)にも輝いた、バックスが誇る近い将来のスーパースターである。
プレーオフ争いを勝ち抜くためにはアデトクンボの存在が不可欠
しかしテリーは、アデトクンボがまだまだ進化すると話している。
「彼が今、身に付けようとしているのはヘジテーションから放つプルアップ3ポイントシュート。まるでトレイシー・マグレディ(元オーランド・マジックほか)が見せていたようなものさ」。
3月22日(同21日)のロサンゼルス・クリッパーズ戦の前半、アデトクンボは足首をねんざしてしまい、試合途中に離脱してしまった。そのため、24日(同23日)のシカゴ・ブルズ戦に出場できるかは不明だが、バックスが勝利するためには、アデトクンボの活躍は不可欠だろう。
今季、アデトクンボが欠場した4試合で、バックスは2勝2敗と勝率5割を残している。とはいえ、現在はイーストのプレーオフ出場争いならびにシード争いが激化しており、一戦必勝が求められるため、大黒柱不在は大きな戦力ダウンになりかねない。
はたして、アデトクンボは翌ブルズ戦もプレーできるのか。そしてこの男のさらなる進化を見てみたいものだ。