リーグトップを独走するロケッツ
3月26日(現地時間25日)、ヒューストン・ロケッツはアトランタ・ホークスとの試合に118-99で勝利。ジェームズ・ハーデンは18得点10リバウンド15アシストをマークし、今季4度目のトリプルダブルを達成。チームはフランチャイズ史上最多となるシーズン60勝という大台に乗った。
試合後、現地メディア『AP』へ「60勝に達するなんて、すばらしいね。ただただ良い感じというしかない。これはチーム内にケミストリーがあり、ボールをシェアし、アンセルフィッシュにプレーできているということだ」とハーデンがコメント。
この勝利によって、ロケッツは60勝14敗でリーグトップを堅持。ウエスタン・カンファレンス2位のゴールデンステート・ウォリアーズとは5.5ゲーム、イースト首位のトロント・ラプターズとは6.0ゲーム差をつけ、独走態勢に入った。
難易度の高いハードルを4季連続で突破したハーデン
現在MVP最有力候補と評されるハーデンだが、この日の試合を終えて新たな偉業を達成した。それは、4シーズン連続で2,000得点500アシスト以上を残したからだ。現地メディア『StatMuse』によると、過去にNBAで達成したのはオスカー“ビッグO”ロバートソン(元シンシナティ・ロイヤルズほか)とレブロン・ジェームズ(クリーブランド・キャバリアーズ)しかおらず、ハーデンは史上3人目の達成者となったのである。
1シーズンで2,000得点以上を残すためには82試合のフル出場でも平均24.4得点以上、500アシスト以上に達するためには、同条件で平均6.1アシスト以上が必須となる。リーグトップレベルの得点力と、リーグ上位レベルのポイントガード並みのアシスト数が求められるため、この記録を4シーズン連続で突破することは非常に難しい。
これまで、マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)が過去に2度(88-89、89-90シーズン)達成したものの、ラッセル・ウェストブルックは1回(16-17シーズン)、ステフィン・カリーも1回(15-16シーズン)と、続けて達成することは高いハードルとなっている。また、コービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)、ケビン・デュラント(ゴールデンステート・ウォリアーズ)といった歴代屈指のスコアラーたちが1度も突破していないことを考えても、どれだけ大変なことなのかがわかるはず。
そんな難易度の高い記録を4シーズン連続で達成したのだから、ハーデンのパフォーマンスを評価しないわけにはいかないだろう。このままリーグトップの成績でシーズンを終えることができれば、シーズンMVPという栄誉はハーデンが最もふさわしいのではないだろうか。