点の取り合いから抜け出したジャズが貴重な1勝
5月3日(現地時間2日)、ヒューストン・ロケッツ(1勝)とユタ・ジャズ(0勝)によるウエスタン・カンファレンス・セミファイナル第2戦が、ロケッツのホーム、トヨタ・センターで行われた。
Joe Ingles sinks an #NBAPlayoffs franchise record 7 triples (27 PTS) to help the @utahjazz even the series at 1! #TakeNote pic.twitter.com/PlncVDPRlM
— NBA (@NBA) May 3, 2018
試合序盤から点を取り合う両チーム。そこでまず抜け出したのは、アウェーのジャズだった。ジョー・イングルズが約1分間に2本の3ポインターを含む8得点を挙げると、ルイス・オニールとドノバン・ミッチェル、ルディ・ゴベアが加点し、リードしていく。
ロケッツはジェームズ・ハーデンやクリント・カペラ、クリス・ポールらのショットでジャズに食らい付いていく。第1クォーター残り3分14秒、ルーク・バー・ア・ムーテのフリースロー2本が決まり、1点差(21-22)まで忍び寄る。
するとジャズは、ジェイ・クラウダーの3ポインター、アレック・バークスのドライブ、デリック・フェイバーズのティップショット、ミッチェルのフリースロー2本で9-0のランに成功。31-21と10点差をつけると、そのままの勢いで8点差(36-28)をつけてこのクォーターを終える。
バークスの3ポイントプレーで幕を開けた第2クォーター。ジャズはオニールやフェイバーズ、バークスらのショットで得点を量産。残り9分13秒にクラウダーのフリースローが決まると、リードは再び2ケタに広がった。
対するロケッツもエリック・ゴードンやハーデン、カペラらがショットを決めるも、ジャズとの差は広がるばかり。残り6分49秒には、ミッチェルが3ポイントシュートを成功させて、ジャズが19点(56-37)の大量リードを得る。
しかし、ロケッツはハーデンがスコアリングマシンとなり、残り約1分で7連続得点を挙げる活躍を見せ、9点ビハインド(55-64)で試合を折り返す。
すると後半、ロケッツがようやくジャズを捕らえた。第3クォーター開始からカペラ、ポール、ハーデンに加え、トレバー・アリーザの長距離砲も決まって残り8分51秒で同点(69-69)とした。
その後、試合は両チームがリードを奪い合うシーソーゲームへと発展。このクォーター残り50.5秒、ジャズはバークスがフリースローを2投とも沈めてリードを奪い、86-85の1点リードで最終クォーターを迎える。
第4クォーターに入っても、両チームは僅差の攻防を繰り返していく。だが、この日抜け出したのはジャズだった。残り7分48秒からダンテ・エクサムとクラウダーが長距離砲を沈め、ミッチェルがダンクをたたき込んで6点リード(100-94)。
その直後にハーデンがドライブを決めるも、今度はゴベアとミッチェルのフリースローをはさんでイングルズが2本の3ポインターを突き刺し、残り4分27秒で108-96の12点差に。
ロケッツはその後に6点差まで縮めたものの、残り43.4秒にミッチェルがダメ押しのレイアップを放り込んで勝負あり。最終スコア116-108でジャズに軍配。シリーズ戦績を1勝1敗のタイとした。
指揮官が絶賛するディフェンスでロケッツを封じたジャズ
アウェーで貴重な白星を挙げたジャズは、イングルズがフィールドゴール13投中10本、そのうち3ポイントシュートを9投中7本も沈める大当たり。レギュラーシーズンを含めてもキャリアハイとなる27得点を奪う殊勲の活躍。
また、ミッチェルは21投中15本のショットがリングに嫌われたものの、17得点5リバウンド11アシスト2スティール。『NBA.com/Stats』によると、ミッチェルが記録した11アシストは、1985年にジョン・ストックトン(元ジャズ)が残した10アシストを抜き、ジャズのルーキーがプレーオフで残した最多アシスト数となった。
ほかではゴベアが15得点14リバウンド3ブロック、ベンチスタートのバークスが17得点4リバウンド6アシスト、クラウダーが15得点10リバウンドをマーク。
敗れたロケッツでは、ハーデンがゲームハイの32得点に6リバウンド11アシスト、ポールが23得点5リバウンド3スティール、カペラが21得点11リバウンド。ベンチからゴードンが15得点6リバウンド2ブロックを記録。
しかしこの日のロケッツは、ジャズのディフェンスの前に沈黙。フィールドゴール成功率40.0パーセント、3ポイントシュート成功率27.0パーセントと、不発に終わった。
試合後の会見では、ハーデンが「彼らを称賛すべき。彼らはショットを決め続けた」と話せば、ポールも「彼らはコートに入ると、とてもアグレッシブだったし、着実にショットを決めていた」と語り、ジャズの戦いぶりに舌を巻いた。
勝利したジャズのクイン・スナイダーHCは選手たちを絶賛。「今夜の我々は、ディフェンス面で、総力を尽くすことができ、とても良かったと思う」という言葉で試合を振り返っている。
両チーム1勝1敗で迎えるシリーズ第3戦は、5日(同4日)に行われる。ジャズのホーム、ビビント・スマート・ホーム・アリーナへ会場を移すこととなる翌戦は、どちらのチームが勝利することができるのか。引き続き、注目していきたい。