昨季の平均3ポイント成功数は直近15シーズンの中で最多をマーク
7月24日(現地時間23日)、ダラス・マーベリックスは大ベテランのダーク・ノビツキーと1年約500万ドルで再契約を結んだことを発表した。
これにより、ノビツキーは1998年ドラフト1巡目全体9位でミルウォーキー・バックスから指名後、マブスへトレードで加入してから21シーズン目を迎えることとなる。
同一チームでプレーした最長記録は、これまでノビツキーとコービー・ブライアント(元ロサンゼルス・レイカーズ)が持つ20シーズンだった。そして今季、ノビツキーがコービーを超えて新記録を樹立。
マブスは今夏、キャップスペースに余裕を持たせるべく、今季チームオプションだったノビツキーの契約を破棄。制限なしフリーエージェント(FA)にしたことで、元オールスターセンターのディアンドレ・ジョーダン獲得に成功した。
先月40歳となったノビツキーは、昨季77試合すべてに先発出場し、平均24.7分12.0得点5.7リバウンド1.6アシストに加え、3ポイントシュート成功率40.9パーセントをマーク。平均得点と平均リバウンドはルーキーシーズン(平均8.2得点3.4リバウンド)以来の低さだったものの、平均3ポイントシュート成功数(1.8本)はここ15シーズンで最多を記録しており、自慢のシュート力は健在だった。
殿堂入り確実なレジェンドのプレーを目に焼き付けるべき
ただし、ノビツキーのキャリアが今季限りで終了する可能性は十分ある。オーナーのマーク・キューバンが7月11日(同10日)、現地メディア『Dallas Morning News』へノビツキーについてこのように語っている。
「ダークはどのようにして身体のケアをすべきか知り尽くしている。彼はとてもきちんとしており、自身の食事制限やエクササイズ、ルーティンに対してとても細かく気を配っている。今後も、彼がショットを失うことはないだろう。だが、彼が来季以降もプレーする可能性は50パーセント未満だろう。このチームの状況しだいで、彼は来季もプレーするかもしれない」。
ノビツキーはこれまでのキャリア20シーズンで、優勝とファイナルMVP(2011年)、シーズンMVP(07年)といったアワードを獲得し、オールスター選出回数は13回を記録している。
また、NBA史上7人しか達成していない通算3万得点も突破しており、外国籍選手としては唯一無二の選手となっている。さらに、通算出場試合数(1,471試合)で歴代5位、通算出場時間(5万573分)は歴代3位、フリースロー成功数(7,201本)で歴代6位にランクイン。ノビツキーはリーグ史に名を残すほどのレジェンドのため、仮にいま引退したとしても、殿堂入りは確実。
今夏、マブスはジョーダン獲得に加え、ドラフトで昨季のユーロ―リーグMVP、ルカ・ドンチッチが加入したことで、戦力アップに成功している。今季の戦いぶりによっては、来季もノビツキーがプレーする姿を見ることができるかもしれない。
いずれにせよ、将来の殿堂入り確実なノビツキーが現役でいることができるのは残りわずかに迫っている。だからこそ、ドイツ出身の高精度シューティングマシン、ノビツキーのプレーを目に焼き付けていただきたい。