自信あふれるスタイルと強じんなメンタリティーが大好きだと語ったバンバ
今年のドラフト1巡目6位でオーランド・マジックから指名されたモハメッド・バンバは、213センチ102キロの体格を誇るビッグマン。
7月に行われたラスベガス・サマーリーグで、バンバは3試合に先発出場し、平均19.7分8.7得点5.7リバウンド2.3ブロックをマークした。
現在20歳のバンバは、テキサス大オースティン校1年次となった昨季、平均30.2分12.9得点10.5リバウンド3.7ブロックをマークし、アーリーエントリーでNBA入りを果たしたのだが、ルーキーシーズンとなる今季はニコラ・ブーチェビッチの控えとして、ティモフェイ・モズゴフらとプレータイムを争うこととなる。
8月28日(現地時間27日)、現地メディア『The Athletic』にそのバンバがアイドルとして見てきた選手について語っていたので紹介したい。
「僕が尊敬し、憧れているのはドレイモンド・グリーン(ゴールデンステート・ウォリアーズ)。僕は彼の自信満々に振る舞うスタイルとタフなメンタリティーを備えたプレースタイルが大好きなんだ。ドラフトの時、彼は(1巡目で)全チームから指名されなかった。それがモチベーションであり発奮材料になってここまでたどり着いたんだ」。
ミシガン州大で4年間プレーし、4年次には平均16.2得点10.6リバウンド3.8アシスト1.5スティール0.9ブロックをマークしたグリーンは、2012年のドラフトで1巡目指名されることなく、2巡目全体35位でウォリアーズから名前を呼ばれてNBAへの扉を開けた。
ドラフト2巡目指名からオールスターの常連へとはい上がったグリーン
ドラフト2巡目指名の選手が開幕ロースターに生き残り、ローテーション入りすることはそう簡単なことではない中、グリーンはルーキーシーズンから79試合に出場し、平均13.4分2.9得点3.3リバウンドを記録。
そしてグリーンは、当時ウォリアーズの指揮官を務めていたマーク・ジャクソン(元インディアナ・ペイサーズほか)に「こいつはすごい。我々はとんでもない選手をドラフト指名したのかもしれない」と言わしめた。201センチ104キロのグリーンは、パワーフォワードとしては小さく、スモールフォワードとしてはスローという評価を受けていたが、指揮官からの信頼を得ることになったのである。
2年目となった13-14シーズンに平均21.9分までプレータイムを伸ばしたグリーンは、平均6.2得点5.0リバウンド1.9アシスト1.2スティール0.9ブロックとマルチな成績を残すと、プレーオフでチャンスをつかむ。
ロサンゼルス・クリッパーズとのプレーオフ1回戦。先発センターを務めていたアンドリュー・ボーガット(元ウォリアーズほか)がケガにより欠場する中、グリーンは徐々にプレータイムを伸ばし、第4戦から先発に昇格。2勝3敗と王手をかけられて臨んだ第6戦で40分以上に出場し、14得点14リバウンド4アシスト5スティール1ブロックを記録。第7戦では5本の長距離砲を含む24得点に加えて7リバウンド3アシスト2スティール2ブロックをマークし、最後までクリッパーズに食らい付く奮闘を見せた。
この活躍が評価されたこともあり、グリーンは翌14-15シーズンから先発パワーフォワードに定着。以降、ウォリアーズの3度の優勝に大きく貢献している。
ドラフト2巡目指名の選手でオールスター選出3度、2度のオールNBAチーム選出、4度のオールディフェンシブチーム選出、そして最優秀ディフェンシブプレーヤー賞(17年)に輝いた選手はそうそういない。
NBA入りした経緯は違うものの、バンバがマジックでグリーンのように多方面で勝利に貢献することができれば、2012年を最後に遠ざかっているプレーオフ出場に大きく近づくことができるはずだ。