ヒートが誇るレジェンド、ドウェイン・ウェイドが再契約し現役最後のシーズンへ

現役続行、そして今季をラストシーズンと定めたウェイド[写真]=Getty Images

キャリア16シーズン目となる今季をラストシーズンと決断

 9月17日(現地時間16日)、キャリア15年を誇る大ベテラン、ドウェイン・ウェイドが自身のSNSをとおしてYouTubeへマイアミ・ヒートとの再契約、そして今季が現役最後のシーズンになることを発表した。

 “OneLastDance”と称した映像の中で、ウェイドはこのような言葉を残している。

 「僕はいつだって、自分のやり方で物事をこなしてきた。それが良かろうと悪かろうと、僕がやってきたことが家族にとっても正しいと感じたからこそ、ここ(マイアミ)に戻ってきた。僕はこれまで、自分の持ち得るすべてをゲームに捧げてきたからとてもハッピーだ。そしてラストシーズンとなる今季も、僕は自分のすべてを捧げるよ」。

 昨季までのキャリア15シーズンにおいて、ウェイドは約14シーズンをヒートでプレーしてきた。昨季開幕時はクリーブランド・キャバリアーズに所属していたが、18年2月のトレードデッドラインでヒートへトレード。するとベンチからリーダーシップと得点力をもたらすキープレーヤーとしてプレーオフ出場に貢献した。

昨季途中に加入し、ベンチスタートながら強烈なリーダーシップでチームメートを何度も鼓舞したウェイド[写真]=Getty Images

 今年2月末、ウェイドはマイアミのファンへ感謝しつつも、自身の去就について「決めかねている」と漏らしており、今季の去就が注目されていた。先週の時点でも「まだ決めていない」と口にしていたのだが、9月26日(同25日)に始まるトレーニングキャンプを直前に控えた段階で、キャリア16シーズン目、そしてラストシーズンをヒートでプレーすることを宣言。

 現地メディア『ESPN』によると、ウェイドがヒートと結ぶ契約は、1年約240万ドルになるとのこと。

ラストシーズンはウェイドが世界中に与えた“最高の贈り物”

 来年1月中旬には37歳を迎えるウェイド。ラストシーズンとなる今季、ヒートに初優勝をもたらした2006年のような驚異的な身体能力とシュート力のコンビネーションを見せることは現実的ではないものの、この男には豊富な経験と知識、そして得点を奪うスキルが備わっている。経験を積んでいる最中のチームメートたちにとって、ウェイドほど頼もしい存在はいないはずだ。

ウェイドは06年の初優勝でファイナルMVPに輝き、12、13年にはレブロン(レイカーズ)らと共に2連覇を達成した[写真]=Getty Images

 マイアミ・ヒートというフランチャイズにおいて、ウェイドは出場試合(876試合)をはじめ、出場時間(3万1,027分)、得点(2万473得点)、アシスト(5,009本)、スティール(1,433本)など数多くの部門で歴代トップを誇るレジェンド。

 このチームに3度の優勝をもたらしたフランチャイズプレーヤーが今季終了後に引退してしまうのは寂しいかぎり。もしも現地観戦ができなくとも、試合映像やSNSを通じて、ウェイド最後の勇姿をぜひとも目に焼き付けてほしい。

 そして、ウェイドのラストシーズンを最後まで見届けていただきたい。ウェイドは自身の動画でこう口にしている。

 「ラストシーズンを通じて楽しもう。この若いチームが峠を越すことができるようにプッシュしよう。そしてキャリアの終わりとして、一緒に僕らのストーリーを書いてほしい」。

 ウェイドが決断したキャリアのラストシーズン。ファンやメディアだけでなく、チームメートや選手たちも、このシーズンをウェイドからの“最高の贈り物”として受け取り、ぜひとも楽しんでいただきたい。

今夏のワークアウトでオカフォー(右)らとバスケを楽しんでいたウェイド(左)[写真]=Getty Images

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