最終クォーターで息を吹き返したロケッツが今季最長タイの6連勝
3月5日、今年10月8日と10日にさいたまスーパーアリーナで『NBA Japan Games 2019 Presented by Rakuten』(以降、『ジャパンゲームズ』)が行われることが発表された。
そして翌6日(現地時間5日)、ジャパンゲームズで来日するヒューストン・ロケッツとトロント・ラプターズによる今季第2戦がラプターズのホーム、スコシアバンク・アリーナで行われた。
ゲームはロケッツが第2クォーターにラプターズを32-18と突き放し、18点差(55-37)をつけて試合を折り返す。するとラプターズが第3クォーターで反撃。34-14と一気に逆転し、71-69で最終クォーターへ。
だが5連勝と波に乗るロケッツは、第4クォーターにオフェンスが爆発。ジェームズ・ハーデンが19得点、ジェラルド・グリーンが11得点をこのクォーターだけでたたき出し、最後の12分間に38-24でラプターズを再び突き放して最終スコア107-95で下した。
ロケッツはハーデンがゲームハイとなる35得点3スティール、グリーンが18得点、エリック・ゴードンとオースティン・リバースがそれぞれ13得点をマーク。また、クリス・ポールが6リバウンド10アシスト2スティール、クリント・カペラが15リバウンドを獲得。
この試合で通算1万8,000得点に到達したハーデンは、連続30得点以上の記録こそ32で途切れたものの、28得点以上を39試合連続で挙げており、こちらはウィルト・チェンバレン(元フィラデルフィア・ウォリアーズほか)の71試合に次ぐ歴代2位の記録となっている。
ハーデンが簡単に得点を量産しているように見えるとポールが語ったものの、「もし簡単に得点しているのなら、皆がやってのけているかもしれない」と『AP』へ語り、長期にわたってハイレベルなパフォーマンスを続けるハーデンを高く評価。
もっとも、この日のハーデンはフィールドゴール30投中成功わずか12本で、3ポイントも9投中3本成功と不発だった。そのため、「いいプレーはできていた。だがシューティングについては良くなかった」とハーデン自身も不完全燃焼だったと明かしている。
この試合の勝因について、ハーデンは「俺たちのセカンドユニットがすばらしい仕事をやってのけてくれたんだ。(ラプターズを)何度もストップしてくれたし、オフェンスでは数多くの機会を演出してくれた」と強調。37得点を持ち込んだベンチメンバーたちの奮闘が勝利を呼び込んだと称賛している。
今季に懸けるラプターズ、最終結果しだいでは今夏のロースター変更もアリ
オールスターブレイク後の戦績を3勝3敗としたラプターズでは、カワイ・レナードが26得点6リバウンド、パスカル・シアカムが17得点10リバウンド、ダニー・グリーンが14得点5リバウンド、サージ・イバカが10得点15リバウンド5ブロック、ラウリーが6リバウンド6アシストを記録。
最終クォーターにロケッツの爆発を許してしまったラプターズは「もっといいプレーをしなきゃ。エナジーが十分じゃなかった」とシアカムが語れば、ラウリーは「僕らはグループとしてもっとハードにプレーしていかなきゃいけない。(チームとして)成長し続けていかなければ」という言葉を残した。
約7か月後に日本でプレシーズンゲームを行う両チーム。現時点ではプレーオフさえ迎えておらず、シーズン終了まではまだまだ長い道のりが待っているものの、ロケッツにはハーデンとポール、ラプターズにはレナードとラウリー、マルク・ガソルと、オールスター出場経験のある選手が複数在籍している点はやはり魅力的。
ただし、ラプターズはレナードとガソルが今季終了後にプレーヤーオプションを破棄すれば制限なしフリーエージェント(FA)になる権利を持っており、グリーンも今季終了後に制限なしFAとなるため、現有戦力で来日する可能性は微妙。
ジャパンゲームズはプレシーズン期間中のため、主力選手や今夏の新加入選手がプレーしない可能性があることも否定できない。それでも、リーグ有数の豪華戦力を誇る両チームだけに、世界最高のエンターテインメントを日本で展開してくれると期待したい。